grandな独り言

思考を長々と書き連ねただけ

【VGC2023】2023年の構築の振り返り

どうも、grandです。

 

もうすぐ2024年になります。交流して下さった方々ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

今年も自身の1年のまとめとしてVGC2023で使用した主な構築とその経緯について、当時の状況とともに記録を残そうと思います。

自身の備忘録として残しておくものではありますが、今年1年の環境を振り返りつつ読み物として楽しんでくださる方が少しでもいれば幸いです。

 

 

 

1.レギュレーションA(12/2~1/31)

剣舞ドドゲザンスタン

使用期間:S1(12月)
     しずくオフ#2(12/10)
                  The Wide League#1(12/12) 

実績:The Wide League ベスト16

飛@ラム アイヘ/不意打ち/けたぐり/剣舞

霊@オボン 前歯/この指/アンコール/守る

炎@チョッキ 悪波/流星群/熱風/バクア

悪@ゴーグル キャノン/サイキネ/ワイガ/トリル

草@珠 レイジ/インファ/アクジェ/守る

草@スカーフ ムンフォ/マジシャ/草結び/こご風

 

 SVが始まってから、数値がとても高く性能が好みだったドドゲザンを使用したくて構築を作成。当時はチョッキでの採用が多かったが、負けん気+剣舞+不意打ちが環境に多かった(追い風+)ガブサナウインに強いと考え剣舞ドドゲザンの採用に至った。

 寿司対策として、何とか1体で倒し切れないかと考えた結果スカーフトレース草結びサーナイトを採用した。合体後のヘイラッシャに対し、トレースが必ず天然をコピーする(司令塔をコピーできない)性質を利用し、能力値上昇を無視して上から草結び1発で倒せるようになっている。当時はBo3であってもOTS(オープンチームシート制)でなかったため、1本目でサナを通した後2,3戦目で寿司を出させない立ち回りが出来たのはとても良かった。

 当時構築は寿司・ヤミカラス追い風・イッカコノヨ・イエアルマの4つがほとんどであったため、別の形を考えられたのは個人的に良かった(強さはそこそこ止まりで微妙だったが)。

 また、前述の通りこの頃はまだOTSの公式採用が決まっていなかった。テラスタルとの兼ね合いで採用が決まったのだと推測されるが、個人的にはBo3ではCTS(クローズドチームシート制)での情報の引き出し合いが面白いと前作から感じていたため、その点が損なわれてしまったのは残念であった。その点でも、CTSBo3を意識したこの構築の作成はとても楽しかった。


雨イルカスタン

使用期間:S1(12月)

水@雫 ウェブタ/ジェッパ/黒い霧/守る

草@ゴーグル 暴風/蜻蛉/追い風/ワイガ

鋼@珠 ゴルラ/シャドボ/ジェム/守る

霊@スカーフ トリフラ/叩き/じゃれ/蜻蛉

飛@眼鏡 暴風/流星群/大文字/ドロポン

悪@ゴツメ 花粉/胞子/怒りの粉/守る

 

 環境が寿司一色になりつつある中、パワーも高く寿司にも勝てそうということでイルカマンを使ってみた。イルカの引き先としてゴーグル蜻蛉ペリッパー+ゴツメバレルがかなり機能し、雨エースとして眼鏡暴風マンダが優秀だったためかなり使用感は良かった。

 完成度も高く、最終日1日前まではランクマでも1位や1桁付近にいることができた。しかし、そのあたりから単ラッシャ+呼び水シャリタツを使うプレイヤーが現れ始め、寿司の並びを見ても選出や立ち回りが全く分からなくなり気が付いたら最終日に凄まじい連敗の末溶かした。ただの言い訳に過ぎないが、初めのシーズンでこのような結果になってしまったためにその後のランクマに対するやる気が落ちてしまった気がしないでもない。

 

イッカコノヨバレル

使用期間:S1(12月)
     第1回えるオフ(1/8)

実績:第1回えるオフ ベスト16

水@オボン 憤怒/ドレパン/ビルド/守る

霊@襷 袋叩き/挑発/この指/守る

炎@ピント 流星群/熱風/気合溜め/守る

水@バコウ 花粉/クリスモ/胞子/怒りの粉

飛@メンハ ブレバ/追い風/鬼火/守る

無@チョッキ フレドラ/神速/じゃれ/かみ砕く

(鋼@珠 ドラクロ/地震/アイヘ/岩雪崩)

(霊@輝石 イカサマ/追い風/黒い霧/フェザーダンス)

 

 コノヨザルの使用感を学ぶべく、当時積極的に使用していたcona(@cona_5757)から学びつつ相談して作成した。速い挑発ネズミの使用感がかなり良く、ミラー等において大活躍した。当時のconaとの考察については彼が以下の記事でまとめている。

cona5757.hatenablog.com

 寿司対策としてバコウクリスモバレル(飛行テラバ対策)+ピント気合溜めサザンを採用。ネズミやバレルと合わせた積みアタッカーとしてもかなり機能した。また、ネズミの袋叩きを最大限活かすため、チョッキ正義の心ウインディも採用した。初めは気分で採用しただけだったが、耐久力と強力な先制技持ちとして想像以上に活躍してくれた。

 えるオフでは、寿司とその取り巻き(パワーの高いカイリュー等)、追い風ガブミラーを制するためにフェザーダンスヤミカラスを使ってみたが、全く想定されない技でありテラスタルに依存しない戦いが出来たため感触は良かった。

 

 

2.レギュレーションB(2/1~3/31)・OCIC

アローキバビート

使用期間:S3(2月)
      Oceania Pokémon VGC International Championship(2/17-19)

実績:OCIC 48th 6勝3敗
   (同構築使用者:Suica 6勝3敗)

鋼@ゴーグル ブレバ/追い風/鬼火/守る

地@スカーフ ぶちかまし/インファ/岩雪崩/地震

鋼@眼鏡 ゴルラ/シャドボ/10万/ジェム

霊@ブエナ フリドラ/ドロポン/こご風/守る

草@チョッキ 岩雪崩/ダメ押し/けたぐり/テラバ

炎@ダイス 種ガン/不意打ち/テラバ/胞子

 

 

f:id:grand1023:20240111191244j:image

 初めての海外現地大会(WCS除く)に参加するため、初体験のOTSBo3を意識して上から押し勝てるような構築を作成しようと考えていた。そこでイダイナキバ・ツツミ+追い風によるビートの制圧力がかなり高いと感じ構築作成を始めた。特に、鬼火ファイアローがカイナや寿司に対して役割を持てるのが偉かった。また、アローキバ構築ミラーに対して強い草テラスチョッキバンギがとても優秀で、先にアローを処理してから追い風の再展開がイメージしやすく、ミラーに強い構築が出来たと感じた。

 寿司に対しても鬼火アロー・ブエナツツミ・草テラババンギ・アラタケの4体でどの対面からでもほぼ対応できるように出来ており、構築全体の完成度は本当に納得して大会に臨むことが出来た

 しかし、結果はDay2進出ならず。構築を同じくしたSuicaさん(@mihono_suica)も同様の結果になり、本当に悔しかった。原因は明白で、イダイナキバの持ち物を直前に襷からスカーフに変えたことが足を引っ張った結果となった。直前の調整でかなり勝てた要因だったためスカーフを選択したが、練習はBo1でありOTSとの違いを大きく受けてしまった。初めはOTSを意識した構築作りをしようと決めていたにもかかわらず、最後にこのスタンスを崩してしまったことをとても反省した

 ただ、この月のシーズンでSuicaさんやリンヤさん(@gozira2004)がこの構築を調整して最終1位を獲得したため、個人的にも構築の強さを再確認できて安心した(私自身はオーストラリアで貰ってきたウイルスで倒れていた)。

rinyakun.hatenablog.com

 

スカーフアルマイエッサン

使用期間:第13回SPLオフ(3/11)

実績:SPLオフ 3位 7勝1敗

超@スカーフ キャノン/ワイフォ/気合玉/トリック

草@シード サイキネ/この指/手助け/守る

地@クリチャ 地獄突き/地震/龍舞/守る

霊@襷 マジシャ/シャドボ/トリル/封印

氷@ブエナ フリドラ/こご風/アンコール/守る

霊@輝石 イカサマ/追い風/黒い霧/日本晴れ

 

 Bo1用として、手助け+スカーフ超テラスワイフォアルマの初見殺しとこの指追い風+クリチャ龍舞地震トドツキの展開を用意した構築。前述したアローキバ構築が前月に最終上位を独占したため、この構築をBo1で勝つために構築を考えた。使うのは楽しかったがランクマでずっと使う気も起きなかったのでオフ会で供養した。

 SPLオフ用に用意した構築。レギュCの情報が公開されており、PJCSに向けてそちらの練習を行っていた。ただ、SPLオフは剣盾の頃ベスト8止まりだったためそのリベンジ機会として楽しみにしていたため構築を新たに作成した。予選も決勝トナメも全勝で進むことが出来たが、準決勝で択負けして敗北してしまった。3決は勝ったため3位になったが、優勝できなかったのは自分の詰めの甘さを感じた。

 

 

3.レギュレーションC(4/1~6/30)・PJCS2023予選-本戦

ガブカイリュービート

使用期間:PJCS2023予選第1回(4/7-10)

鋼@スカーフ 地震/地均し/アイヘ/岩雪崩

飛@鉢巻 テラバ/神速/逆鱗/けたぐり

水@眼鏡 マジシャ/ムンフォ/シャドボ/テラバ

毒@ブエナ フリドラ/ドロポン/こご風/守る

飛@襷 スピナー/不意打ち/黒い霧/守る

飛@ラム アイヘ/不意打ち/けたぐり/守る

 

 予選の形式上、パワーが高くある程度対応力がある構築であれば経験上抜けられると感じていたため、環境的に一貫する強力な技を押し付ける構築にしようと考えていた。パオジアンとハバカミが環境に多く、これらを誘って上から倒せるようスカーフ地均しガブ+鉢巻飛行テラバカイリューを採用した。ガブパオジアンやガブドドゲザンの並びで飛テラ+地震も使用できるようにし、地震やテラバを強く使えるように構築を組んだ。

 パワーは高かったものの構築の環境に対する刺さりは普通であり、自身のプレイングの浅さも相まって予選抜けにあと1勝足りない結果となった。最後の試合でこご風を両外しした時の絶望感は今でも忘れられない。この頃から、自分の手に馴染む構築の考え方がよく分からなくなった気がする。

 

イッカサーフ

使用期間: PJCS2023予選第2回(4/21-24)
      PJCS2023予選第3回(5/5-8)
      PJCS2023本戦(5/14)

実績:PJCS2023予選第3回 予選抜け

水@オボン ゴルラ/テラバ/悪巧み/守る

草@ゴツメ 前歯/つぶらな瞳/この指/守る

炎@珠 氷柱/不意打ち/聖剣/黒い霧

無@鉢巻 神速/逆鱗/アイヘ/雷パンチ

水@ブエナ マジシャ/シャドボ/10万/守る

草@チョッキ 熱風/悪波/テラバ/バクア

(氷@襷 フリドラ/ドロポン/アンコール/守る)

 

 1回目の予選で数が多かったパオカイやハバカミウインディンルーバレルの構築に対して強いと感じた悪巧み水テラバサフゴ+前歯つぶらな瞳ネズミから構築を作成した。サフゴを見て出てくるウインやディンルーを前歯+水テラバで倒せるのがとても強力で、かなりのイージーウインを狙うことが出来た。

 また、この頃からテンプレの襷パオジアンについて疑問を感じており、シングルでの型開拓を見てダブルでも襷以外の型が使えるのではないかと模索していた。結果としてハバカミイーユイと鬼火に強い炎テラス珠パオジアンの採用に至った。当時は氷技として命中安定のスピナーが主流だったが、シングル環境との乖離を感じて氷柱を採用したがどう考えてもこちらの方が強かった。この点については現在の技使用率を見れば明らかだが、周りより少しでも早くこの点に気付けたのは大きかったように思う。

 2回目の予選では対面駒として襷アンコツツミを採用したが、Sブーストハバカミ+イーユイに対してより安定させるため3回目以降はチョッキバクアイーユイを採用するようにした。これにより3回目でようやく予選抜けを行うことが出来たが、予選を通じて自分の立ち回りの不安定さが如実に出たためSV環境での実力不足が露呈したと強く反省した。

 本戦では予選から調整のみ変えた構築で臨んだが、自身の実力不足とシステムエラーによる不利構築との4連戦・中断不可の20連戦(通信切断による中断という方法を全く思いつかなかった)が相まって散々な結果に終わった。同じ状況で勝っている人も多くいるため実力不足の言い訳はできないが、1戦目負けた後気分転換のために席を立ち、帰ってきた後2戦目が進行していた時の虚無感は忘れられない。追加本戦は私用で参加できなかったため、これで今年の公式大会は終了となった。

 

 

4.レギュレーションD(7/1~9/30)

クレセガチグマスイッチ

使用期間:S8(7月)
                  第2回えるオフ(7/8)

実績:第2回えるオフ ベスト8

妖@ゴツメ ムンフォ/トリル/祈り/サイチェン

水@火炎玉 空元気/地震/身代わり/守る

水@眼鏡 マジシャ/ムンフォ/シャドボ/テラバ

草@チョッキ ドレパン/ワイボ/冷パン/猫騙

鋼@ゴーグル 水流連打/インファ/アクジェ/見切り

草@珠 熱風/ラスカ/テラバ/守る

 

 SVが始まって以来完成度の高いスイッチ構築を組むことが出来ずにいたため、クレセが解禁されたことでスイッチ構築の作成に着手した。トリルエースとしては同じく解禁されたガチグマのパワーが頭1つ抜けており、トリルの天敵であるバレルに対して耐性があることも相まって誰が見てもトリル最強ポケモンであると感じていた。

 他のスイッチ用エースとして珠ドラン、ガチグマドランどちらに対しても強く構築上厳しいランドに打点を持てるよう冷パンカイナを採用した。また、水ウーラの見切りによるトリルを凌ぐ動きに対して強いガチグマの水テラス身代わりを採用した。特にカイナの冷パンは、ランドゴリラのサイクルに対して一貫する技としてとても重宝した。

 えるオフに参加する頃はまだガチグマのパワーが頭抜けておりミラーが頻発したが、その後はガチグマの対処や対策が浸透し容易に勝つのが難しく感じるようになった。ここで一度この構築から離れることになったが、後になって振り返るとここでクレセまで手放す必要はなかったと思う(クレセの強い使い方に気付くのがとても遅れたため)。

 

雨イダイトウビート

使用期間:第16回ぽちゃオフ(7/30)

水@雫 ウェブタ/お墓参り/アクジェ/守る

飛@湿った岩 暴風/ドロポン/追い風/手助け 

水@襷 氷柱/不意打ち/聖剣/守る

無@鉢巻 フレドラ/岩雪崩/神速/諸刃の剣

水@ダイス 種ガン/蜻蛉/猫騙し/守る

草@ゴツメ シャドクロ/じゃれ/影打ち/挑発

(水@珠 熱砂の嵐/サイキネ/ヘド爆/守る)

 

 ガチグマを使用した際、イダイトウ+ゴリランダーに対して打点を持てず崩すことが出来なかったため、自分で使用してみることに。雨イダイトウ+パオジアンによるビートを視野に入れつつ、パオミミゴリラウインによる展開も可能な2軸構成に仕上げた。

 ペリッパーの追い風を最大限活かすため、1発で襷パオを倒せるダイス種マシンガンゴリラ鉢巻Hウインディを採用した。また、トルネパオ水ウーラに対して強めな枠として草ゴツメミミッキュを採用したが、サフゴカイナバレルに対してかなり弱い構築になってしまったため化身ランドも採用を検討した。

 結果としては構築のバランスが偏りかなり微妙な完成度となったため構築を諦めてしまったが、要素として強いと感じる点を多く得ることが出来た。特に、パオゴリラHウイン+水アタッカーのバランスがかなり良いこと・鉢巻Hウインの「威嚇撒き+雪崩での削り→一度引いてテラス神速」の動きがパワーも立ち回りの柔軟性も兼ね備えていることを学べたのが、後述の構築につながった。

 

パオウーラウインビート

使用期間:S8(7月)・S9(8月)
                  てるチャレオンライン#15(8/5-6)

実績:(てるチャレオンライン#15 同構築使用者:Suica 優勝)

草@襷 氷柱/不意打ち/聖剣/守る

水@雫 水流連打/インファ/アクジェ/見切り

無@鉢巻 フレドラ/岩雪崩/神速/諸刃の剣

炎@チョッキ ウドハン/地団太/蜻蛉/猫騙

妖@プレート ムンフォ/シャドボ/マジシャ/挑発

霊@オボン 木枯らし嵐/追い風/こご風/守る

 

 Suicaさんとの合作として最高の完成度になった構築。詳細は以下の記事に示している(Suicaさんの記事だが執筆は私が担当している)。

neverrain0401.hatenablog.com

 

 前述の雨イダイトウから、水エース追い風妖・霊打点を抽出して並びが完成している。この構築の強みは、パオウーラHウインゴリラの物理ビートを主軸としつつ、当時から環境に多かったトルネ系に対しHウインで先にトルネを処理しつつこちらのトルネを展開できる点である。「トルネミラーで先にトルネを倒す」動きの1つの結論を環境に先んじて提示出来たことが構築の強さやその後の流行につながった理由の1つだと考えている。

 一方、この構築が広まってからHウインの採用率が急上昇し、ミラーでの明確な解決策が失われてしまったためにかなり使うのが難しくなったと感じている。

 ポケモンに対するモチベーションを維持するため、参加が叶わなかったWCSに向けて構築を完成させることに注力していた。そのため、同様の立場になったSuicaさんと考察を行うようになったが、結果としてWCSにも自信をもって連れていける構築を作成できたことにとても満足した。実際、同様の並びで結果を残した人も多く見受けられたため、個人的には考察が正しかったことを証明してくれた気がした。

 ただ、その強さを披露する場として目標にしていたWCS直前のてるチャレで、自身の結果が伴わなかったことには落胆した。構築は最高の出来だったため、ただただ自分の実力が露呈したので情けなく感じた。とはいえ、OCICでの構築作成と合わせ、完成度の高い構築の作成や考え方について尊敬する世界トッププレイヤーから学べた良い機会になった

 

パオエレキビート偽装

使用期間:STAR BURST(9/16)

実績:STAR BURST ベスト32

霊@襷 氷柱/不意打ち/聖剣/守る

無@珠 10万/エレキネット/大爆発/守る

無@鉢巻 神速/燕返し/スピナー/アクジェ

草@残飯 熱風/大地/テラバ/守る

草@ゴツメ じゃれ/影打ち/挑発/トリル

水@オボン シャカシャカ/シャドボ/怒りの粉/力を吸い取る

 

画像

(↑このフォーマット格好良い)

 

 3人でのチーム戦・チーム内ポケモン被り無し・チームで1体のみDLCポケモン解禁という変則ルールでの大会で使用した構築。この大会ではOTSBo1という変わった形式で行われるため、それに合わせた構築作りをしたいと考えていた。そのため、OTSで選出や立ち回りに大きな圧力をかけるべく、無テラ珠大爆発エレキ+霊(霊テラス)の並びを強く意識した並びにした。

 実際にはほとんどの場合で大爆発はせず、エレキネットとミミドランでの削りを活かしてパオカイを通すことを意識したスタン寄りの構築になっている。しかし、相手の初手両守るやゴースト引き・霊テラスなど、かなり大爆発を意識した動きや選出をされることが多く、構築作成の誘導が相当効いていると感じた

 ヤバソチャは構築上重めなカイナとガチグマを見るために採用した。この2体から全く打点を貰わず、力を吸い取るを利用して一方的に有利な盤面を作ってくれた。ガチグマに当たることが何故かとても多かったため、想像以上に活躍してくれた。

 

クレセドランバレルスイッチ

使用期間:第92回DEXオフ(9/17)
                  てるチャレオフ#6(9/18)

炎@ゴーグル サイキネ/冷ビ/トリル/祈り

草@珠 熱風/ラスカ/大地/守る

霊@襷 氷柱/不意打ち/聖剣/守る

水@スカーフ 水流連打/インファ/アクジェ/蜻蛉

草@チョッキ ドレパン/ワイボ/ヘビボン/猫騙

水@オボン 草結び/花粉/胞子/怒りの粉

 

 レギュDでまだ出来ていなかったこととして、初期に断念したスイッチ構築の作成に着手した。この頃、海外のRegionalでクレセドランバレルを軸にしたスイッチ軸が結果を残していたのを見かけ、ほとんど真似する形で構築を考え始めた。スイッチ軸はトリルエースの着地が難しく、トリル要員やそのサポート役が盤面に居座ってしまい手数が足りない傾向にあった。しかし、草結びバレルC振り2ウェポンクレセの削りが非常に安定することに気付き、これを軸に構築を作成した。

 使用した感想として、珠ドラン+クレセの祈りの相性がとても良く、ドランの強みである耐久力と火力の底上げが実現できているためとても使い勝手が良かった。

 構築完成度としては(他で結果を残した並びであるため当然だが)かなり高く、使用感も今までにない馴染み方でかなり満足していたが、複数のオフ会で満足のいく結果は出なかった。理由としてはほとんどが立ち回りの甘さに起因するが、それ以外ではパオの氷柱が本当に当たらなかった。特に、てるチャレではBo3の6ラウンドで驚異の命中率約27%(4/15)だった。レギュD最強ポケモンはパオジアンだと今でも確信しているが、そのポケモンの採用を諦めたくなるぐらいの結果になり、この頃はずっと気分が陰鬱になっていた。もしかしたら、勝てなくて気持ちの落ちてる状態が技外しを引き起こしていたのかもしれない。

 

ガチグマコータススイッチ

使用期間:第3回CCC(ちゃんはのチャレンジカップ)(9/23)

実績:第3回CCC ベスト8

炎@メンハ ムンフォ/トリル/祈り/手助け

霊@火炎玉 空元気/地震/ぶちかまし/守る

霊@襷 マジシャ/シャドボ/挑発/守る

水@チョッキ ドレパン/ワイボ/ヘビボン/猫騙

毒@黒い眼鏡 暗黒強打/不意打ち/けたぐり/見切り

霊@木炭 噴火/熱風/手助け/守る

 

 11月に控えるポケモンパラレルアリーナに対し、この時点でまだ権利を獲得出来ていないことに焦りを感じていたため、構築の完成度よりも大会に合わせた構築作成を心掛けた。

 CCCではDLCポケモン使用不可・DLC解禁技・持ち物の使用可能という変わったルールを採用していたため、それに合わせて構築を作ることになった。解禁された技・持ち物で最も注目されていたのがゴリランダーのグラススライダーであり、これを採用する人が多くなると考え、ゴリラ入りに強いトリルコータスを使用したいと考えていた。ここで、前週のオフ会で結果を残されていたあかとしさん(@MEak104)のクレセガチグマコータス構築がこのコンセプトに近いと考え、構築をお借りして今大会ルールであるCTSBo1向けに改編して構築を作成した。

 襷ハバカミ+手助けクレセはそのまま採用。手助けで数的有利を取ってからのスイッチが強力だと感じたため、クレセを裏から展開できるようコータスにも手助けを採用した。また、CTSを最大限活かしたスイッチ構築にするため、トリルエースであるコータス猫騙し意識で霊テラスにした。これによって、大会で多いと予想したゴリラにかなり厚く対策できるようになった。

 更に、非トリル展開でカイナへの殴り合いを意識して悪ウーラを毒テラスけたぐり採用にした。ただ、これはあまり有効に働かなかった。むしろ、構築全体で重めなランドを早期処理できるように冷パンを採用すべきだったと反省している。

 結果として、無事にベスト8に入りポケパラの権利を獲得することが出来た。全試合Bo3の大会で獲得できなかったことは悔やまれるが、公式大会終了後の貴重な大型大会に参加できるようになったためとても安心した。

 

 

5.レギュレーションE(10/1~)

ハバカミドランスイッチ

使用期間:S11(10月)
                 ポケモンパラレルアリーナ(11/4)

実績:ポケモンパラレルアリーナ 20位
          (同構築使用者:ユーカリ 19位)

妖@眼鏡 ムンフォ/シャドボ/マジシャ/滅び

水@井戸の面 蔦棍棒/ウドハン/この指/ニドガ

妖@珠 熱風/ラスカ/大地/守る

鋼@オボン サイキネ/冷ビ/トリル/祈り

飛@スカーフ 地団太/テラバ/蜻蛉/岩雪崩

竜@チョッキ ドレパン/ワイボ/ヘビボン/猫騙

 

 ポケモンパラレルアリーナに向けてユーカリ(@yuukari_circle)と共同で作成した構築であり、今年作成した構築で一番気に入っているものになった。詳細は以下の記事に示している。

grand1023.hatenablog.com

 

 レギュDでの経験上、スイッチ構築を使用するのがこの環境で自分の手に馴染むこと、その中でC振りクレセ+珠ドランの使用感がとても良かったことからこの軸をポケパラに持っていくことを決めた。大会前早い段階での軸確定は環境の変遷を考慮しにくい点で良くないとも思ったが、一つの構築を詰める経験が欲しかったため今回は早めに覚悟を決めた。

 また、レギュDからクレセガチグマスイッチ軸で結果を残していたユーカリが同系統でガチグマに代わるスイッチ軸を考えていたことから一緒に考察をすることにした。彼はBo3のプラン立てが上手く、特に中盤でのダメージレースの取り方に対するイメージは構築の調整を行う上でとても参考になった。

 結果は2人共5-2の結果となったが、個人的にはどの試合も自身や相手の立ち回りに起因する納得した勝敗だったので結果には満足している。負けた試合は間違いなく自身のミスや相手のプレイングの上手さによるものだったので、大会後に立ち回りの振り返りや反省が出来たのも良い体験になった。

 

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今年のMVP

 

あとがき(今年の反省)

 ここまでの閲覧ありがとうございました。この記事は自身の備忘録として記録したものでしたが、少しでも面白く感じたり参考になることがあれば嬉しく思います。

 

 今年一年は、自身の実力不足を本当に痛感する年になりました。剣盾の頃に少し勝てていたのが自分の実力というより構築パワーのごり押しに過ぎなかったことが露呈し、テラスタル環境に全く適応できなかったと感じています。

 このような状況になった原因として、自身や相手のプレイング1つ1つに対する意図や目的を意識しようと考え、ある程度の意義があると感じた際に他の選択肢を排除してしまう傾向があると感じました。そのため、「状況が悪くなる・良くならない」選択肢は選ばないものの「状況が良くなる可能性が一番高い・悪くなる可能性が一番低い」選択肢に思考が達する前に行動選択をしてしまうことが多いように思います。

 レベルの高いプレイヤーは「全ての脅威に対して」どの選択肢が最もリスクが低いかについて考えることや行動の取捨選択が上手いと感じており、リスクリターンのバランス感覚がよく養われているのだと推察されます。一方、自身を振り返ると「思いついた脅威に対して」どの選択肢が最もリスクが低いかについて考える習性があり、脅威の洗い出しやリスクの大きさの判定が甘い点が弱点だと考察しています。

 以上の反省点を見出すことが出来たのは、Suicaさんを始めとした上位プレイヤーの対戦や練習、調整の様子を見て学ぶことが出来たからです。関わってくださった方々ありがとうございました。来年からレギュFを始めとした新たな対戦環境になりますが、初心者同等の実力であることを肝に銘じて練習を行おうと思います。

 

 自身の環境について、今年は社会人1年目でした。学生の頃とは時間の使い方や活動リズムが違い思ったような練習や考察が出来ないこともありましたが、これを言い訳にして諦めるのは数多くの社会人プレイヤーに失礼ですし、何より自分が納得できません。ある程度慣れてくる来年は練習方法や時間をより有効に使えるように意識したいです。

 見苦しくも長々と反省点を書き連ねましたが、それぐらい今年は1年を通じて全く結果が出ず悩むことが多かったです。JCSにも参加できなかった時は涙も流しました。ただ、思い詰めすぎな部分も多かったので、来年は気負いすぎずに臨みたいと思います。来年こそは公式大会でちゃんと勝ちたいですね。

 

 最後に、繰り返しになりますがここまで読んでいただいてありがとうございました。内容に関する感想や質問がありましたら私( @take_grand)にいつでも連絡下さい。また、意見や改善点等ありましたら是非教えていただきたいです。

twitter.com

 

〈special Thanks〉

・cona(@cona_5757)

ユーカリ(@yuukari_circle)

Suicaさん(@mihono_suica)

・その他関わったりお話してくださった皆様

 

 

 

〈おまけ〉

今年作成・編集に携わった構築記事

【レギュレーションE】ハバカミドランスイッチ - grandな独り言

Suica Wind(執筆者 Takehiro) - ぽけもんのーと (hatenablog.com)

最終10位 パオカイゴリラドラン ver.A&B - ぽけもんのーと (hatenablog.com)

シーズン12 最終1位&2位 三色トルネランドサーフ - ぽけもんのーと (hatenablog.com)

 

記事作成押し付けられすぎやし1つしか自分の記事無いの悲しいな

来年は満足出来る構築を作って記事もちゃんと書きたいですね

 

 

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WCS中みなとみらい駅で繰り返し流されてました

公式に遊ばれてる

【レギュレーションE】ハバカミドランスイッチ

どうも、grandです。

 

今回はポケモンパラレルアリーナで使用した構築について紹介したいと思います。

本構築はユーカリ(@yuukari_circle)と共同で作成したものになります。

スタンダードな並びではあるものの、調整等で他の構築と差をつける要素を取り入れた構築に仕上がっており満足のいく完成度になったので、最後までお付き合い頂けると幸いです。

 

f:id:grand1023:20231106030025j:image

 

なお、この構築はポケモンパラレルアリーナのルールであるオープンチームシート制(以下、OTS)のBo3を強く意識して作成した構築のため、配分等もそれに合わせたものが多分に含まれます。

 

 

 

 

個体紹介

ハバタクカミ

特性:こだいかっせい
持ち物:こだわりメガネ
テラスタイプ:フェアリー
おくびょう  135(36)-×-96(164)-172(132)-156(4)-194(172)
マジカルシャイン/シャドーボール/ムーンフォース/ほろびのうた

B:A172パオジアンのつららおとし87.5%耐え
C:妖テラスムーンフォースで131-141イーユイ確定1発
   妖テラスダブルダメージマジカルシャインで162-141イーユイ確定2発
D:C198ヒードランのラスターカノン最高乱数切り耐え
S:最速S+2ヘイラッシャ+4

 

オーガポン(いどのめん)

特性:ちょすい
持ち物:いどのめん
テラスタイプ:みず
いじっぱり  187(252)-165(76)-117(100)-×-117(4)-140(76)
ツタこんぼう/ウッドハンマー/このゆびとまれ/ニードルガード

B:A204カイリューの災いの剣込み無テラス鉢巻しんそく確定耐え
D:C205ハバタクカミの妖テラス眼鏡ダブルダメージマジカルシャインをD+1で最高乱数切り2耐え
S:準速セグレイブ抜き

 

ランドロス(れいじゅう)

特性:いかく
持ち物:こだわりスカーフ
テラスタイプ:ひこう
いじっぱり  176(92)-198(116)-120(76)-×-102(12)-138(212)
じだんだ/テラバースト/とんぼがえり/いわなだれ

A:207-117ゴリランダーを飛行テラバーストで93.75%乱数1発
B:A204カイリューの災いの剣込み無テラス鉢巻しんそく81.25%耐え
D:C203サーフゴーの眼鏡ダブルダメージゴールドラッシュ最高乱数切り耐え
S:最速ツツミ抜き

 

ヒードラン

特性:もらいび
持ち物:いのちのたま
テラスタイプ:フェアリー
ひかえめ  198(252)-×-126-200(252)-127(4)-96(個体値29)
ねっぷう/ラスターカノン/だいちのちから/まもる

C:特化
D:コータスのだいちのちからの乱数意識
S:無振りヒードラン-1

 

クレセリア

特性:ふゆう
持ち物:オボンのみ
テラスタイプ:はがね(あく)
ひかえめ  226(244)-×-132(12)-138(244)-141(4)-95(4)(個体値10)
サイコキネシス/れいとうビーム/みかづきのいのり/トリックルーム

H:2n
B:A189炎オーガポンのA+1炎テラスツタこんぼう最高乱数切り耐え
C:175-81水ウーラオスサイコキネシスで93.75%乱数1発
S:S94(追い風下準速パオジアン抜き)+1
   味方ヒードラン-1

 

テツノカイナ

特性:クォークチャージ
持ち物:とつげきチョッキ
テラスタイプ:ドラゴン
ゆうかん  241(92)-211(252)-137(68)-×-100(92)-49(個体値0)
ドレインパンチ/ワイルドボルト/ヘビーボンバー/ねこだまし

H:4n+1
A:特化
D:C205イーユイの眼鏡オーバーヒート確定耐え
 C187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース確定耐え
S:最遅

 

 

構築経緯

(1)エースアタッカーの決定

今大会は各地で結果を残した実力のあるプレイヤーのみが参加するレベルの高い大会であるため、一度の噛み合いや択では簡単に負けないような構築を持っていきたいと考えました。

これを踏まえて採用する構築のイメージとしては、単体性能が高く高火力な全体技を持つポケモンを軸にすることで構築の安定感を確保しつつ択を発生させにくく出来ると考えました。

そこで、以下の要素から環境で特に強いと感じた全体技持ちのポケモンとして拘り眼鏡ハバタクカミ命の珠妖テラスヒードランを軸に考え始めることにしました。

・水オーガポンとテツノカイナを軸にしたスタン構築やイーユイが環境で台頭し、パワーの高いハバタクカミの需要が上がっている

・同様にイーユイに強いだけでなく、増加したゴリランダーにも強くテツノカイナとも殴り合える妖テラスヒードランが刺さっている

 

(2)スイッチトリルの採用

この2体を通す方法を考える上でどのようなS操作を採用するか考えましたが、トルネロスSブースト凍える風ハバタクカミテツノツツミがS操作しあう環境に対し同様の対抗は厳しいと感じたこと、また単体性能を高めるにはある程度の耐久力が欲しいことを考慮して今回はトリックルームを利用したスイッチ構築にすることを決めました。

トリックルームを使用する上で障害となるのが先制技によるS関係を無視した攻撃ですが、現環境における強力な先制技は主に神速・不意打ち・グラススライダーであるため妖テラスヒードランがそれらに非常に強く出られるのもトリックルームと相性が良いと言えます。

 

トリル役としてはすぐにクレセリアが挙がりました。クレセドランの相性はもちろんのこと、今回採用した命の珠の反動ダメージを三日月の祈りで緩和できる点も噛み合っていると言えます。

ただし、クレセリアはトリルを展開する点ではとても優秀な一方、トリル後の役割が薄く盤面上で腐りがちな点が気になりました。そこで、レギュE環境でも環境に多く、ドランが相手しづらい水ウーラオスランドロス・テツノカイナに手が出せるようC特化クレセリアを使用したところ、トリル役としてだけでなく役割対象をしっかりと倒し切るアタッカーとしても活躍できるようになり、役割が無く腐るような状況が激減したためこれら3体を軸にすることにしました。

 

(3)展開補助役の決定

基本選出の4枠目として、ハバカミドランでは手を出しにくい炎・水タイプ(テラス)に対して打点を持てるポケモンが欲しいと考えました。加えて、クレセがC特化であまり耐久に努力値を割けないことを鑑みると、スイッチ展開の補助が出来たら完璧だと考えました。

この条件を満たすのは明らかに水オーガポンしかいないため、すぐに採用を決めました。水・草打点による攻めの相性はもちろん、ハバカミとドランの弱点である鋼・水・地面技をこの指によって受けられるため横の相性も非常に良いため、より安定してエースアタッカーの攻撃を通せるようになりました。

スイッチ補助としてもこの指があるので活躍出来るだけでなく、トリル展開の天敵であるモロバレルに対して胞子を完封できる点も素晴らしく嚙み合っています。

ここまでで基本選出の4体が決まりました。

 

(4)高速アタッカーの採用

基本選出の4体を中心に仮組みして調整を行う中で、基本の4体は素早さの高いアタッカーがハバタクカミしかおらず、スイッチをしない展開での高速アタッカーが必要だと感じました。

加えて、スイッチ展開を行う上で主に障害になったのがイーユイ・ゴリランダー・テツノカイナの3体でした。これらを上から倒せる、または行動を抑えて攻撃やスイッチ展開に繋げられるように出来るポケモンが求められました。

これらの要素を持ったポケモンとして、威嚇・地面技・飛行技・蜻蛉返りを持つスカーフ飛行テラバーストランドロスが挙がりました。オーガポンの登場とゴリランダーのグラススライダー習得によって環境の草枠がこの2体中心になりモロバレルが相対的に減少したのも飛行テラバランドロスにとっては追い風と言えます。クレセやドランとの相性の良さは説明不要であり、これもスムーズに採用が決まりました。

 

(5)補完枠の選定

ラスト1枠に求める要素として以下が挙がっていました。

・トリル下でクレセドランと相性の良いアタッカー

・水ウーラを1発で処理するルートは出来るだけ欲しい

・先制技が欲しい

猫騙しによる攻撃・展開の起点役

 

これらを満たすポケモンとしてSを落としたゴリランダーが候補に挙がりました。モロバレルの影響を受けないトリルアタッカーとしてとても優秀だと考え、採用しようとしました。

しかし、環境におけるランドロス増加・草ポケモン増加・ウーラオス減少の影響なのかドドゲザンが急増しました。現状ではドドゲザンがとんでもなく重く、ドドゲザン+この指等で並べられるだけで崩壊してしまうことが分かりました。

ドドゲザン対策でゴリランダーに格闘技を入れることも試しましたが当然ながら焼け石に水でした。ハバカミやドランの妖テラスはドドゲザンには強いですが、これらだけで対策するのはドドゲザンのテラスタイプや取り巻きにかなり依存してしまい全く安定しないため、根本原因である悪技の一環を切る必要がありました。

そこで、上記要素のうち先制技を諦め、ドドゲザンに強い枠としてテツノカイナを採用しました。構築に先制技が無くなってしまったことはかなりの痛手ですが、素早さ以外の数値が化け物レベルであるカイナをトリル下で動かせることやハバカミとの横相性の良さを考えるとこれより良い枠は思い付きませんでした。

 

これで構築6体の並びが決定しました。(赤字は未確定部分)



 

ここから細かい調整を行い構築が完成しました。

ハバカミ水オーガポンランドカイナの4体やこの6体の並びは環境でもよく存在するオーソドックスなものであるため、テラスタイプや調整によってミラーでの差を付けられるよう意識しました。詳細については個体解説で説明します。

 

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個体解説

ハバタクカミ

特性:こだいかっせい
持ち物:こだわりメガネ
テラスタイプ:フェアリー
おくびょう  135(36)-×-96(164)-172(132)-156(4)-194(172)
マジカルシャイン/シャドーボール/ムーンフォース/ほろびのうた

B:A172パオジアンのつららおとし87.5%耐え
C:妖テラスムーンフォースで131-141イーユイ確定1発
   妖テラスダブルダメージマジカルシャインで162-141イーユイ確定2発
D:C198ヒードランのラスターカノン最高乱数切り耐え
S:最速S+2ヘイラッシャ+4

 

本構築のエースアタッカーの1体。炎オーガポンの影響か炎テラスのポケモンが一部増えたものの、カイナの使用率や水オーガポン・ドドゲザン・ゴリランダー等妖テラの通りの良さからレギュDと変わらず強力でした。

素早さ・火力・耐久をそれぞれギリギリまで調整したポケモンでしたが、今大会では調整に反省点が多く、今後はもう少しこのポケモンの扱い方と向き合いたいと思っています。詳細は後述します。

 

【配分】

●素早さ

同系統の構築に入っている火力の高い(眼鏡等の火力アップアイテムを持っている)ハバカミとの対面で上からマジシャを2回打てるかどうかによってダメージレースの勝ちやすさが大きく変わるため、可能な限り素早さを高めたいと考えていました。

準速パオジアン+1の188や最速+2ヘイラッシャを意識した191は環境に多いと考え最低限ここまでは欲しく、火力や耐久の調整が許す最大限まで高めて194まで上げました。

眼鏡ハバカミのSラインはチキンレースになる都合上、環境が進むにつれ同じ考えで眼鏡ハバカミ全体のSラインが上昇すると考えていました。そのため、調整段階で上を取れるかどうかをかなり注意してから大会に臨みましたが、大会当日はSの高い眼鏡ハバカミがかなり多かった印象でした。直前では素早さ勝負を避けた立ち回りを考える事が出来ておらずかなり苦しい戦いを強いられてしまったため、この点は自分の考察や検討がとても甘く浅はかだったと反省しています。

●火力

ハバカミやカイナ、ドドゲザン、水オーガポン等多くのポケモンを他のポケモンの削りと合わせて倒しきるために出来る限り火力に振りたいです。ただ、今回は耐久ラインを落としすぎることで動かしにくい対面が増えてしまうことを危惧して最低限必要な分だけ確保することにしました。

指標としては、イーユイに対して確実に1‐2発で落とせるようにしました。イーユイは尖った種族値や特性の関係上火力・素早さ・耐久の調整を対戦中割り出しやすいポケモンであるため、Bo3でマジシャ・ムンフォの選択を判断しやすくなるようにしています。

クレセドランカイナでの殴り合いによるダメージレースの優位を利用してそのまま押し切るプランを多用する構築であるため、可能ならもう少し火力が欲しかったです。

●耐久

特防の指標として、Sブーストハバカミのシャドボと火力アイテムでないヒードランのラスカを意識しました。この2体はどちらもハバカミと対面することが多く、確実に耐えないと行動選択が窮屈になってしまうと感じたからです。

防御側は上から殴られてしまう最速パオジアンの氷柱とSブースト(A187)トドロクツキの叩きを意識しました。この2体は上から動かれるなら耐える・そうでなければ上から殴れるためこのラインは必要だと判断しました。

防御・特防共に乱数をいくつか切った調整になっていますが、これ以上火力や素早さを落としたくなく、また環境における準速パオや耐久・S振りドランの割合を考えるとそこまで問題にならないと判断し妥協しました。この点については、特に最速パオが環境に増えるなら再考の必要があるかもしれません。

 

【技】

4枠目の技として滅びの歌を採用しました。この枠は他の技を一通り試してみましたがほとんど使う機会が無い、あるいは使っても有効でなかったため、ピンポイントの対策枠として使おうと決めていました。そこで、この構築では突破が困難な壁+ヒスイヌメルゴンドダイトスといった要塞化ポケモンを流したり詰める最終手段として滅びが有効だと感じ採用しました。

実際この辺りの構築に対して打って詰め切る場面も練習段階では1回だけですが起こりました。また、数的有利を確保してから確実な詰めとして使用したこともあり、ピンポイントメタの採用にしては優秀な技であると感じた。

 

【テラスタイプ:フェアリー

瞬間火力で圧力をかける役割なので火力重視のフェアリーテラスを選択。パオジアンやドドゲザンの不意打ちを半減出来るのも優秀でした。

構築に耐久が高いポケモンが多く、行動回数を確保するテラスタルを要求するポケモンがほとんどいないため、このポケモンにテラスを回せる事が多いのはとても使いやすかったです。

 

 

オーガポン(いどのめん)

特性:ちょすい
持ち物:いどのめん
テラスタイプ:みず
いじっぱり  187(252)-165(76)-117(100)-×-117(4)-140(76)
ツタこんぼう/ウッドハンマー/このゆびとまれ/ニードルガード

B:A204カイリューの災いの剣込み無テラス鉢巻しんそく確定耐え
D:C205ハバタクカミの妖テラス眼鏡ダブルダメージマジカルシャインをD+1で最高乱数切り2耐え
S:準速セグレイブ抜き

 

採用理由であるハバカミ・ドランとの横の並びの相性の良さ、スイッチ展開の補助、構築の水・草打点役と役割過多になりそうなレベルで活躍しました。どのポケモンでもそうですが、この構築では特にこのポケモンを切るタイミングが勝敗に直結するため非常に扱うのが難しかったです。

 

【配分】

●素早さ

カイリューの前でこの指を押す場面を考えると、最低限準速カイリューの132より早くする必要があります。その上で、同系統の構築に入ってる耐久振り水オーガポンの上を取ることが出来れば処理がとても楽になることが多かったためある程度素早さを高めておきたい気持ちがありました。

Sラインの決定はj耐久や火力との兼ね合いもあって難しかったですが、この構築では炎や地面テラスのチョッキセグレイブを触る手段が限られているため、これを意識した140にしました。

●耐久・火力

この構築では水・草打点をこのポケモンに任せているため、出来る限り火力を伸ばしたいと考えていました。そのため、耐久は最低限この指で受ける必要のある鉢巻カイリューの無テラ災い神速を耐えるまでにとどめました。

Aを高めることで、炎・水タイプ(テラス)に対して安定して火力を出せるだけでなく、ウッドハンマーや水テラス蔦棍棒で耐久の高いハバカミを倒せるのが優秀でした。

攻撃を受ける役割のポケモンとしては耐久力に少し不安がありますが、実際大会でもこのポケモンの火力で勝った試合が少なくないため間違った判断ではなかったと思っています。

 

【技】

水・草打点による役割遂行のため、蔦棍棒・草技・この指・ニドガの技構成は確定。

草技について、基本的に打つタイミングは水タイプ(テラス)を確実に倒し切る場面のみ使用するため、瞬間火力を意識してウッドホーンは採用を見送りました。また同様に命中の確実性を意識してパワーウィップも不採用にし、ウッドハンマーを選択しました。当然反動が痛いため、当てられる人はパワーウィップを使っても良いかもしれません。

 

 

ランドロス(れいじゅう)

特性:いかく
持ち物:こだわりスカーフ
テラスタイプ:ひこう
いじっぱり  176(92)-198(116)-120(76)-×-102(12)-138(212)
じだんだ/テラバースト/とんぼがえり/いわなだれ

A:207-117ゴリランダーを飛行テラバーストで93.75%乱数1発
B:A204カイリューの災いの剣込み無テラス鉢巻しんそく81.25%耐え
D:C203サーフゴーの眼鏡ダブルダメージゴールドラッシュ最高乱数切り耐え
S:最速ツツミ抜き

 

威嚇・地面打点・飛行打点・対面操作を一体でこなせるのは本当に優秀でした。

レギュE開始以降数が爆増したこのポケモンも環境の進行と共に使用率が落ち着いてきましたが、このルールでは評価は多少上下しつつも常に環境の中心にいることは間違いない性能だと確信しています。

特にこの構築では最高速のアタッカーであるため、このポケモンでの詰め筋の用意を求められる試合が多かったです。

欲張った調整先を選択したため本当にギリギリの配分にはなりましたが、Bo3で使うなら納得出来る調整になったと思っており、実際どの調整も活きた場面があったので満足しています。

 

【配分】

●火力

ゴリランダーとウーラオスを上から倒せることが飛行テラバを使う上で前提の火力指数だと考えているため、環境にいる耐久が高めのゴリランダー(A200悪ウーラオスの悪テラス鉢巻暗黒強打確定耐え)を火力の調整先にしました。耐久がそこまで高くないハバカミを1発で倒せる確率が上がるため、個人的な感想として対戦の中で耐久ラインを割り出せるBo3ではある程度火力が高い方が使いやすい気がしました。

●素早さ

パオジアン等環境にいるSブースト以外のポケモンの上から動けるようにスカーフを持たせているため、最速パオジアン抜きの138は必須。これより遅くすると眼鏡ハバカミとのS勝負になってしまい動きが安定しないと考えています。

これ以上は基本的にスカーフランドミラーでのS勝負になりますが、ランド対面で上を取ることの有意性がこの構築では感じられず、逆に対面した際に下から蜻蛉が打てることのメリットの方が大きいと考えこれ以上素早さを上げるのは止めました。同速になることもありますが、あまり影響はありませんでした。

●耐久

選出の関係上受けたい主な攻撃が以下の2つ

・鉢巻カイリューの無テラ災い神速
・眼鏡サーフゴーのダブルダメゴールドラッシュ

どちらも確実に受けられるようにしたいですが、前述の通りこれ以上火力を落とすとハバカミへの打点が落ちて使いにくいと感じました。そのため、サフゴは最高乱数切り、カイリューは上3つ切っての調整に妥協しました。

上3つ切り耐え調整(18.75%乱数1発)は、Bo3で同技を3回受けた時全部耐える確率が約53.64%であり、実際には毎回受けるわけではない点を加味するとこちらが有利な確率だと考え、Bo3での調整妥協ラインはここだと判断しました。

(確率を基にした理屈を並べていますが、耐久調整は行動選択を「使用者が納得できる範囲で」安定させるためのものに過ぎません。そのため、この考え方が正しかったり万人にとって有意であるとは思いませんが、少なくとも今回のルール・環境・構築ではこの考え方で私が納得したので紹介している、ということをご理解下さい。)

 

 

ヒードラン

特性:もらいび
持ち物:いのちのたま
テラスタイプ:フェアリー
ひかえめ  198(252)-×-126-200(252)-127(4)-96(個体値29)
ねっぷう/ラスターカノン/だいちのちから/まもる

C:特化
D:コータスのだいちのちからの乱数意識
S:無振りヒードラン-1

 

本構築のエースアタッカーの1体。優秀な耐性・等倍技はもちろん半端な弱点技も耐えうる耐久力・技範囲の広さが相まって簡単にダメージレースを優位にできるポケモンとして想像以上に活躍してくれました。特に、特殊アタッカーでありながらハバカミイーユイを倒し切れるという性能がこのポケモン特有の強みであり、どうしても選択が難しくなる構築の炎枠としてこれ以上無いポケモンだと感じました。

 

【配分】

●火力

エースアタッカーとして1回の行動でのアドバンテージを出来る限り高めたく、また妖テラスドランミラーにおいて珠ラスカで落とせる確率を少しでも上げるために火力特化を選択しました。

●素早さ

相手のドランとのS関係を明確にすることで行動選択しやすくしたいが、環境におけるドランのSラインが不明だったため素早さを決定するのが難しいと感じていました。

そこで、スイッチ軸の本構築ではトリル下で必ず上を取れるよう素早さを下げることにしました。ただし、カイナやトリル軸のグレンアルマに上を取られるのは立ち回りが安定しないため、無振りドラン-1である96を設定しました。

 

【持ち物:いのちのたま

構築コンセプトの通り熱風で押していくポケモンとして使いたかったため火力アイテムの使用を決めました。中でも、命の珠はハバカミをラスカで倒せる点が強力であり、複数回動かれると負けに直結する明確な役割対象を倒せるのは立ち回りがしやすかったため採用を決めました。

珠のスリップダメージによる耐久力低下が欠点ですが、先述の通りクレセと組ませる事ダメージを抑えられるためかなり緩和できるのが良かったです。

 

【テラスタイプ:フェアリー

弱点を突かれにくいタイプであり、また弱点を突く鋼・毒タイプにドラン自身が強いため、最も単体性能が上がるテラスタイプと考え採用しました。スタン系で通りが良くなりやすい悪技を受けられるのが偉く、また環境における主な鋼技がカイナのヘビーボンバー(威力40)であることも相まって、ドランにおける現行最多テラスタイプであるのも納得できる性能でした。

 

 

クレセリア

特性:ふゆう
持ち物:オボンのみ
テラスタイプ:はがね(あく)
ひかえめ  226(244)-×-132(12)-138(244)-141(4)-95(4)(個体値10)
サイコキネシス/れいとうビーム/みかづきのいのり/トリックルーム

H:怒りの前歯・カタストロフィを意識して2n
B:A189炎オーガポンのA+1炎テラスつたこんぼう最高乱数切り耐え
C:175-81水ウーラオスサイコキネシスで93.75%乱数1発
S:S94(追い風下準速パオジアン抜き)+1
   味方ヒードラン-1

 

追い風やこご風によるS操作を拒否できる安定したトリル役としてだけでなく、環境に多いランドやカイナ、ウーラに対して打点を出せるアタッカーとしての役割もこなしてくれました。

レギュD終盤以降火力に少し振った個体は多少使われていましたが、特化まで火力を引き上げた個体はとても少ないです。しかし、不意の高火力によってウーラやバレルを倒して試合を決めることが本当に多く、これから数を増やしても良いと思えるほどに強いポケモンだと感じました。特に、トリル役でありながらトリルの障害になるバレルに打点を出せる点が他のトリル役とは一線を画す性能だと言えます。

 

【配分】

●素早さ

自分のヒードランとのS関係について、ドランより遅い方が有効に働く場面が多いと考えました。理由は以下の通りです。

・クレセドランの並びでトリルをしない場面(裏に高速アタッカーを置いている場面)も多く、その際ドラン攻撃(珠ダメ)→クレセ回復の順序で動くと場持ちが良くなる

・ドランに引いて攻撃を受けつつトリルを張る盤面において、ドランが受け出しで大きく削れてしまった場合やトリル後に先制技による追撃を貰った場合にその後の珠ダメで倒れてしまう可能性があるためドランより先に回復を入れたい

・トリル下でバレルと対面した際、S関係がクレセ<ドランだと祈りを使用することで胞子の方向に関わらずドランが必ず動けるようになる

一方で、カイナが役割対象になるため抜かれることのないようにしておきたいですが、最近のカイナはミラー等を意識して素早さを高く設定していることが多いです。その中で、環境最速のS調整ラインが追い風下で準速パオを抜ける94だと考え、これを抜けるよう95以上は必要だと考えました。

よって、素早さ95以上で味方のドラン(96)より低くするため95で設定しました。

●火力

特化にすることでウーラや耐久に振ったランドであっても1発で倒せる上、カイナやバレルにもかなりのダメージを与えることができます。そのため、スイッチ役としてだけでなくランドカイナバレルに刺さるアタッカーとして積極的に選出できるようになり、選出や立ち回りの幅が大きく広がりました。

 

【持ち物:オボンのみ

耐久にあまり努力値を割いていないので、アタッカーだけでなくスイッチ役をこなすために耐久力を上げる必要があり最も発動機会が多い持ち物としてオボンを採用しました。トリルや祈りなど1手で大きく盤面を変える技を持つため集中攻撃を受けやすく、オボンの活躍機会は極めて多かったです。

 

【技】

冷ビ・トリル・祈りは採用理由のため必須。

サイコキネシスは主にウーラやHBバレルを意識して採用しました。サイコショックの方がチョッキカイナやハバカミには強くなるためこちらも選択肢に入りますが、水ウーラを倒す手段が少ないと1体で一気に崩される事も少なくないため、かなり強く意識して今回はサイキネを選択しました。

 

【テラスタイプ:はがね・あく

初めは炎ポンやイーユイの攻撃を受けるテラスタイプとしてを採用していましたが、この辺りのポケモンに対しクレセがテラスを切りたくなる場面が全くありませんでした。(クレセでトリルを切っても展開が良くなる場面が少なく、また他で切った方がこの辺りの構築に対して有効な場面が多い)

そこで、クレセがテラスを切りたくなる場面を整理した結果以下の2つだと分かりました。

①スタン系や役割対象との殴り合いに強くしたい場合

②弱点である悪・ゴーストの攻撃を受けて無理矢理トリルで切り返したい場合

①は主にランドハバカミ水ポンのスタン系やパオカイ、トルネをイメージして、クレセがアタッカーとして機能する相手に対しより強くなれるテラスタイプとしてが挙がりました。構築全体で処理が難しい暁ガチグマに対し強く出られるのも非常に良いです。

②は悪・ゴーストの弱点を逆転するタイプとしてが挙がりました。OTSでテラスタイプが見えている状態であれば、特に眼鏡ハバカミや眼鏡イーユイに対し弱点技で拘らせることを躊躇わせる上、悪戯心挑発に対する圧力をかけられる点が優秀でした。
更に、悪巧みサフゴのシャドボを受けられるようになるのも悪テラスの強みです。(ゴールドラッシュはテラス無しでタイプ上受けられるポケモンが他に多いため、最も脅威であるシャドボ連打による一貫を切りたい)

基本的な耐性は鋼の方が優秀なため汎用性を鑑みて大会当日は鋼を採用しましたが、共同作成者のユーカリは悪を採用していました。

 

 

テツノカイナ

特性:クォークチャージ
持ち物:とつげきチョッキ
テラスタイプ:ドラゴン
ゆうかん  241(92)-211(252)-137(68)-×-100(92)-49(個体値0)
ドレインパンチ/ワイルドボルト/ヘビーボンバー/ねこだまし

H:奇数値かつクレセの祈りの回復量を意識して4n+1
A:特化
D:C205イーユイの眼鏡オーバーヒート確定耐え
 C187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース確定耐え
S:最遅

 

本構築ではトリル下のアタッカーとして動かす場面も多く、上から高火力を押し付けつつドレパンの回復+祈りによって不死身の状態になることも少なくないため途轍もなく強く感じました。素早さ以外究極生命体のような数値をしたポケモンなので上から動けたら最強なのは至極当たり前なのかもしれません。

また、今回はドラゴンテラスで採用しました。採用理由は後述しますが、構築によってはタイプが優秀で突破が難しいテラスタイプとしてドラゴンの採用が増えても良いと思えるような活躍をしてくれました。

 

【配分】

●火力

トリル下で火力を出せるようにしたいのはもちろん、水ウーラやA-1状態でのハバカミ対面で確実に1発で倒し切りたいため特化から下げることは出来ませんでした。

●素早さ

トリル構築であってもカイナの素早さはミラーの猫騙しを意識するとかなり難しいです。この構築では初手で積極的に猫トリルの動きをしないこと、カイナやドドゲザンとのトリル下での行動順を明確にしたいことを鑑みて無振りカイナより遅くしたいと考えました。

初めは無振りバレル(50)や無振りトリトドン(59)およびその近辺を意識して63に設定していました。しかし、バレル入りに対して積極的にカイナを投げないためそこまで意識する必要がないこと、暁ガチグマがかなり重いためトリル下で強気に動かせることを意識して、最終的に最遅を選択しました。

ただ、暁ガチグマの数や最遅個体の数を考えるとここまで強く意識する必要があったかは不明であり、環境で強いバレルや少し数を増やしているトドンに重きを置いて当初の63程度にしておくべきかもしれないです。(調整段階での暁ガチグマに対しての負けが印象的すぎて意識しすぎている気がする)

●耐久

ハバカミやイーユイを倒す手段があるため、攻撃を受けるためのチョッキ+特防耐久は必要です。しかし、環境的には基本的に物理での殴り合いが多くなるため出来るだけ防御側に耐久を寄せる方が強力だと考え、特防側の耐久力は最低限に設定しました。

実際防御側が硬いカイナは強力で、水流連打を2耐えしたりパオジアンを含めた集中攻撃を耐えたりと有効に働く場面はとても多かったです。

 

【テラスタイプ:ドラゴン

処理を急ぎたいゴリラウーラの並びを厚く見るため、水草打点を受けられるテラスタイプとして初めは草テラスを選択していました。

しかし、草にすると取り巻きのトルネや炎ポンにかなり厳しくなる、蜻蛉返りの的になりやすいため被ダメージがきつい等様々な不都合が生じました

そこで、飛行や炎にも弱くないタイプとしてドラゴンを選択しました。これによってゴリラウーラオーガポン辺りへの切り返しとして非常に強力な選択肢ができた上、グレンアルマイエッサンコータスといったトリル系に対してもテラス込みで選出できるようになり立ち回りやすくなりました。

一般に、ドラゴンテラスだとハバカミ入り(ハバカミイーユイ等)に対して弱くなると思われがちですが、今回は以下の理由から問題ないと判断し採用を決めました。

・ハバカミは基本的にドランやハバカミ水ポンで処理するようにすれば対面回数を減らせる
・Sブーストのハバカミは火力が無いためテラスを切って受ける場面が少ない
・眼鏡やCブーストのハバカミは素早さが遅いためこちらのハバカミやランドで処理できる
・ハバカミ入りの多くの構築において竜チョッキカイナに対してハバカミ以外の有効打を持たない

以上の理由から、構築全体で考えれば少なくとも本構築では、ハバカミ入りに対してドラゴンテラスが弱くなることは無く、むしろ多くの場合でハバカミを処理した後の強力な詰め筋として有効に働くと考えています。

 

 

選出・立ち回り

以下に基本選出や各構築への選出を示しますが、OTSBo3ルールであるため当然ながら選出は相手の構築や前試合の内容によって変わることがほとんどです。そのため、選出候補や立ち回りの指針を示すにとどめます。

 

基本選出

先発 後発

 

ハバカミ水ポンランドカイナ

①イーユイ

+

選出①

先発 後発

選出②

先発 後発+or

 

①ではSブーストハバカミを処理or一度引かせることでランドを通せる状態を作りたいです。相手のランドが邪魔になりやすいため、相手ランドの横を倒せるようにして相手ランドの攻撃と1対1交換を行うことが出来れば相手ランドを盤面に残しつつランドの展開が出来ます。初手ランド対面は両守るからスカーフランドの動きを固定すれば立ち回りが楽になります。

②ではランドの処理をクレセかハバカミに任せます。相手ランドを処理できればランドかスイッチ展開のドランで押し切れますが、相手の選出の仕方によってどちらが良いか変わるため①で相手の選出を見てから判断しましょう。

 

②ドドゲザン

+

選出①

先発 後発

選出②

先発 先発

 

①ではドドゲザンとランドをハバカミで削り、ドランカイナの並びを作ることが目標になります。②はドランでドドゲザンのテラスを誘い、そのテラスタイプに合わせて他3体のいずれかを通すように心掛けたいです。いずれの展開でもバレルの着地タイミングを見誤ると崩される可能性があるため細心の注意を払いましょう。

 

トドツキバレル

+

選出①

先発 後発

選出②

先発 後発oror

 

①は先発のハバカミやドラン、バレルを想定して投げます。トドツキの展開を作るうえで障害になるこちらのハバカミを止めるために出てくることが多いため、早めに数的有利を取りに行きたいです。

②は先発トドツキやカイナ、ドランに圧力をかける選出です。どちらの選出でもトドツキ以外にテラスを切らせればランドハバカミでトドツキを押し切れるためそれを狙います。

 

パオカイ水ウーラゴリラ

+

先発 後発+or

 

ウーラを水ポンカイナで処理してから展開できるのが理想的です。1体倒してからクレセでスイッチして竜カイナか鋼クレセを通せば押し切れることが多いです。ただし、相手のテラスによってトリルは凌がれるため、トリル後の攻撃を受けられるようトリルが切れる直前での相手の並びに注意しましょう。

 

トルネウーラゴリラ

+

選出①

先発 後発

選出②

先発 後発

 

①はトルネ選出を意識した選出です。トルネとウーラのどちらを先に倒すかによって水ポンの重要性が大きく変わるため展開を見てクレセ+カイナor水ポンでのスイッチからドランクレセで詰め切ることを目指します。

②は先発ハバカミゴリラを意識しています。ゴリラの蜻蛉と馬力の有無によって展開は変わりますが、トリル下で倒しにくいハバカミとゴリラをドランで削っておけばクレセカイナのスイッチで押し切れるようになります。

 

グレンアルマイエッサンコータス

+

先発 後発

 

初手イエアルマに対しては、ラスカを打ちながら水ポンをクレセに交代しましょう。イエアルマの対面ではヒードランを押し切るのが難しく、珠ワイフォ連打かガチグマ引きが見えるため、それに合わせてクレセを出してトリル返し+ドランのHP管理を行います。裏のガチグマ展開には鋼クレセが、コータス展開には竜カイナが強いためドランとアルマの1対1交換が出来れば大体勝てます。

初手ドレコ―には指熱風で早めにドレディアを触りに行きましょう。ドレディアのソーラーブレードが水ポンに6割程度であることを覚えておけば立ち回りやすいかもしれません。

 

フロルラッシャ

+

先発 後発

 

ラッシャに欠伸がある場合はラッシャの展開を優先して阻止しましょう。襷キラフロルであればクレセのサイキネで襷まで削れるので適当なタイミングで触っておいてから裏のハバカミで倒せるよう放置しても問題ありません。

合体する構築の場合はカイナと水ポンを上手く利用して攻撃を流しつつ削らないといけませんが、ラッシャのテラスタイプによって展開が大きく変わるためそれに合わせて殴るポケモンを合わせましょう。

 

暁ガチグマサマヨ

+

先発 後発

 

鋼クレセ+最遅カイナを用意しても相当厳しいです。注意すべき点はサマヨガチグマの並びの前には水ポンを置いて弱保起動を出来る限り阻止することと、サマヨの痛み分けを警戒して絶対に触らないことです。弱保起動無テラブラッドムーンは鋼クレセでも8割近く入るので、フリーで打たれたら負けだと思って全力で弱保起動を凌ぎましょう。

 

 

あとがき

ここまでの閲覧ありがとうございました。

WCS2022の構築記事を書いてから1年以上ぶりに(自分のブログで)構築記事を書きました。なぜ更新が無かったのかと言うと、自分の中である程度満足のいく完成度の構築を作ることが出来なかったからです。そのため、ポケモンパラレルアリーナという大きな大会を目標に構築作りに集中できたこの1ヶ月はとても楽しかったです。

今回の構築は、自分がSVとテラスタルのシステムが始まって以来迷走していた、自分に馴染む構築の作成をすることが出来た気がしています。これをきっかけに今後も考察と構築作成に勤しみたいと思います。

自分の実力に自信やプライドなんて欠片も持っていませんが、それでもSVが始まってから今に至るまで、周りの友人がそれぞれ成長して結果を出している中未だまともに勝てず結果を残せていない現状に焦りや不安が募っているのは間違いありません。それでも、今回の大会を通じて、レベルの高い環境で対戦することがやっぱり楽しいと感じられたので、またこういう場に参加して対戦できるよう日々精進したいと改めて思いました。

この場を借りて、一緒に調整をしてくれたユーカリと、楽しい大会を開催して下さった運営の方々にお礼申し上げます。

 

最後に、繰り返しになりますがここまで読んでいただいてありがとうございました。構築に関する感想や質問がありましたら私(@take_grand)か共同作成者のユーカリ(@yuukari_circle)にいつでも連絡下さい。また、意見や改善点等ありましたら是非教えていただきたいです。

 

 

 

WCS2023感想

どうも、grandです。

WCSお疲れ様でした。


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 初の日本開催ということで、選手だけでなく観戦者や会場に遊びに来る人も多く、例年より多くの人が関わる大イベントになりました。

 今大会僕は選手として参加することが出来なかったので、観戦者として大会に参加しました。大会を通じて色々と感じたことや考えたことが多かったため、今回は大会に関する感想を残しておこうと思い書き始めました。
 自身の主観100%の内容になるのでお見苦しい点もあると思いますが、ご理解の上閲覧して頂けると幸いです。

 

 

会場・物販

 昨年のロンドンでの様子を見ていると、今年についてもみなとみらい近辺にポケモンの装飾がある程度施されるだけかと予想していたが、実際はとんでもない気合いの入れ様で本当に驚いた。駅や電車、会場周辺の装飾だけでなくポケジェニックの設置や周辺の商業施設等の装飾、数多くのイベント等未曾有の大イベントとして盛り上がっている様子は非常に壮観だった。

 対戦・物販会場については、例年のTPCi主催の大会と同様の装飾や運営方法だと感じた。ただし、選手や物販参加者に対する扱いや日本人スタッフへの情報周知については不満を持つ人が多かったように感じた。詳しくは次項で述べる。



運営とスタッフ

 日本人(日本語が通じる)スタッフがほぼ存在しないTPCiが、英語がほぼ通じないふざけた国である日本でWCSを開催するにあたり、日本語の通訳スタッフ及び日本人のスタッフが大量に導入されたのはとても良かった。中でも数人の知り合いがスタッフとして活躍しているのを見かけ、そういった関わり方が出来るのも日本開催の良い所だと感じた。
 一方で、公式ジャッジと日本人スタッフとで周知情報の差異があるのか、日本人スタッフとその他のスタッフで質問への回答や対応が異なる場合があった。特に、混雑時の状況確認を行うと日本人スタッフのみ状況を把握していない場合があり、この点が多くの状況で日本人を困らせた主な原因であると考えられる。

 また、来場人数の見込みやその対応に関する運営の甘さがどうしても目立ってしまっていた。特に顕著だったのはDay0での選手チェックインとDay1での物販で、前者は選手と同伴の物販参加者、また各種目やカテゴリを全く区別せず同列に扱ってしまったためにとてつもない長蛇の列を作り、大会を翌日に控えた選手達に与える負担が大きすぎたことは言うまでもない。後者については選手・観戦者と抽選による入場者の時間規制とその対応に大きな差異が生じており、選手・観戦者には炎天下の中長時間列も作らず放置された状態になってしまっていた。その結果会場付近での混乱や不満による怒号が飛ぶといった状況になっていた。日本開催に伴う圧倒的な来場人数の予測が困難であったことは仕方なかったとはいえ、もう少し対応に配慮があっても良かったように感じてしまった。



大会結果

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 今年は日本人が優勝を始め上位に食い込めていたのがとても印象的だった。個人的には、昨年一緒にポケモンやらせてもらったさしすさんや身内であるhabanが結果を残していたり、調整を(少しだけ)手伝ったひろきんぐさんシャングリラさんがDay2に進出したのがとても嬉しかった。やはり自分が関わっているプレイヤーが結果を残すのは感慨深いものがあった。

 一方で、自分にとって一番身近なプレイヤーであり一番応援していたconaがDay1落ちしたのはかなり辛かった。このルールが始まってからもちゃんと結果を残していたし、構築もDay1抜けには十分な完成度だと思っていたので、マッチ運の影響はあったがそれでもこの結果にはかなり驚いた。今までの経験上彼の構築を見てある程度結果の予測が出来ていたし、本人も自信があったと言っていた。そのため、彼が負けたと分かった時は本当に悔しかったし、昨年自信があったのに負けた自分の気持ちと重なって胸が痛んだ。彼自身色々思う所もあるだろうが、彼をプレイヤーとして尊敬してる身としては身勝手ながらこれからもポケモンを続けて欲しいと強く思う。

 環境について、パオジアンを使った構築がトップカットに多くいた結果となった。現環境ではパオジアンが最強であり、パオジアンを上手く取り入れた構築が勝ち進むという予想を立てていたためこの部分は当たっていた。その中で、じーんさんのウーラカイナと合わせた並びやMichael選手のウーラゴリラと合わせた並びを例としたパオウーラ+水タイプへの打点を組み合わせた構築が勝つ、という事前の考察がそのまま結果に反映されたのは良かった。
 一方、ランドカイナバレルのようなバランスの取れた並びについては数値は高いもののパワーで押し切る構築が多い現環境では受け切るのが難しいと考えていたため、その並びでしっかり勝っている人達は流石だなと感じた。特に、カイナかバレルのどちらかを早期に失った場合の試合運びが異常に難しい構築だと感じていたので、その辺りの実力差を痛感した。



あとがき(今後の取り組みについて)

全体の総括としては、ただただ悔しかった。それに尽きる。昨年の雪辱を晴らしたかったWCSの舞台で多くの日本人が活躍する中、VGC2023を通じて全く結果を残せずに観戦しているのが本当に苦痛だった。それでも、応援していた人達の活躍だったり会場内の様子を見て、選手としてまたここに来ないといけないと強く思った。

今大会を通じて、自身の強みだと思っている環境や構築に関する考察や理解については他の選手達に劣っていないと分かった。逆に、自分に足りない立ち回りの安定感については他の人との大きな実力差を痛感した。

 

総じて、ある程度満足できるほどの時間を費やしているにもかかわらず自身の弱点をカバーするような取り組みを行わずいつもと同じような練習を行っているために全く進歩がないように感じた。予選を抜けられる程度の実力から大型大会で結果を残すほどの実力にレベルアップするためには今回不足していると感じた点についての補強が急務であることは明白である。

【VGC2022】予選・PJCSの振り返り - grandな独り言

これは、昨年のJCS後に自身の取り組みを振り返った記事の総括を引用したものである。昨年から同じような反省をしているにも関わらず、この1年何の進歩も感じられないのは自分自身の怠慢に他ならない。今年の悔しさと反省を忘れずに努力を続けたい。

 

 

ここまでの閲覧ありがとうございました。

今回はWCSを通じて感じたことや考えたことを自分自身が忘れないようにまとめました。
非常に読みにくくあまり他の方には意味のない記事ではありましたが、ご意見・ご指摘等あれば是非とも教えていただきたいと思います。

 

繰り返しになりますが、長く拙い文章をここまで読んでくださりありがとうございました。

 

 

今年は自分が弱いとしか言ってないなぁ

来年の今頃はレベルアップした内容の反省文が書きたいです。

 

twitter.com

【WCS2022】四神バドオーガ

どうも、grandです。

 

今回はWCS2022で使用した構築についてその経緯ともに紹介したいと思います。

剣盾で作成した構築の中でも一番気に入った構築に仕上がっているので、最後までお付き合い頂けると幸いです。

 



 

 

 

 

個体紹介

バドレックス(はくばじょうのすがた) じんばいったい

持ち物 じゃくてんほけん

わんぱく 207(252)-186(4)-214(196)-×-155(36)-73(20) 

リザードランス/ヘビーボンバー/てだすけ/トリックルーム

A221ザシアンのA+1きょじゅうざん最高乱数切り耐え
C161リザードンのキョダイゴクエン(150)最高乱数切り耐え
C202カイオーガの雨命の珠ダブルダメージ潮吹き確定耐え
S-2最速80族+1

 

カイオーガ あめふらし

持ち物 たべのこし

ひかえめ 207(252)-×-135(196)-192(36)-162(12)-112(12)

こんげんのはどう/れいとうビーム/めいそう/まもる

A194ゴリランダーのグラスフィールド奇跡の種グラススライダー最高乱数切り耐え
S-2最速黒バドレックス+1
S-1最速100族+1
CD2n

 

レジエレキ トランジスタ

持ち物 いのちのたま

ひかえめ 159(28)-×-81(84)-167(252)-86(124)-223(20)

ライジングボルト/ボルトチェンジ/はかいこうせん/まもる

A194ゴリランダーの奇跡の種キョダイコランダ+珠ダメージをDM時最高乱数切り耐え
C183イベルタルの命の珠ダイアーク(130)確定耐え
最速黒バドレックス+1

 

リザードン サンパワー

持ち物 ヨロギのみ

おくびょう 157(28)-×-99(4)-157(220)-106(4)-167(252)

ぼうふう/ブラストバーン/ソーラービーム/まもる

C207ルナアーラのC+1メテオビームをDM時ヨロギ込み確定耐え

 

オーロンゲ いたずらごころ

持ち物 くろいてっきゅう

なまいき 202(252)-140-93(60)-×-132(196)-61(S個体値6)

イカサマ/トリック/リフレクター/ひかりのかべ

※通常ダイマックス個体

C222カイオーガの雨神秘の雫ダイストリーム(150)を光の壁込み最高乱数切り耐え
C202カイオーガの雨命の珠ダイストリーム(150)を光の壁込み確定耐え
鉄球持ちで最遅バレル-1
鉄球持ちS120+1

 

モロバレル さいせいりょく

持ち物 きあいのタスキ

おだやか 221(252)-×-164(111)-105-123(92)-48(S個体値27)

かふんだんご/キノコのほうし/いかりのこな/なやみのタネ

A244ザシアンのA+1きょじゅうざん確定耐え
最遅白バドレックス-1

 

 

構築経緯

(0)構築作成の軸

全国大会後、自身の取り組みを反省し世界大会に向けて再スタートした考察は、前々から感じていたこの環境の特性を明確にすることから始まりました。それは、「いくつかの構築タイプとの対戦で強烈な選出・行動択を押し付けられている」という点です。これはパワーの高いポケモンが環境に数多く存在することから発生する現象だと考えていましたが、これに対し自分なりに一つの結論を設定することにしました。

それは、「場を作れば初手からでも1体で崩壊させられるポケモン」が環境に存在する、ということです。対戦していてこのようなポケモンが構築に存在するだけでそれに対する対策リソースを常に考える必要があり、またそれらポケモンに対する盤面の隙を1ターン与えるだけで試合が崩されてしまうために、初手から不安定な立ち回りを強いられると考えました。

これらに該当すると私が結論付けたポケモンリザードンカイオーガ・白バドレックス(・レジエレキ)です。以下に、これらのポケモンの選考理由を示します。

 

リザードン

・晴れ下での圧倒的火力による全抜き性能

・キョダイゴクエンによるダメージレースの優位性

・耐久振りや持ち物等による”見えない行動保障”の作りやすさ

・相手へのダイマックスの強要性能

・ダイジェットによるS操作

カイオーガ

ダイマックスを必要としない全体高火力技:潮吹き・根源の波動

ダイマックス時の瞬間火力の高さとダイマックス択の存在

・耐久の高さによる非ダイマでの行動保障

ガオガエンへの処理速度

・晴れリザードンへの環境ほぼ唯一の対抗打

白バドレックス

・全体高火力技ブリザードランスの存在

・特性による単体での突破性能の高さ

・耐久の高さによる行動保障

トリックルームによるS操作

 

これらのポケモンはたとえ不利な状況でも単体で戦況をひっくり返すほどのパワーを秘めているため、積極的に構築の軸にすべきであり、またこれらのポケモンに簡単に負けうる構築は厳しいと考えました。そこで、この中からどのポケモンを採用するか、どのように対策するかから構築を考え始めることにしました

(レジエレキを別枠にしたのは、ダイマックス前提の性能かつ単体にしか干渉できない点、電気技しか火力が無いため他3体に比べ比較的受けやすい点を考慮して少し評価を下げていたからです。逆に、これらを加味しても非伝説かつ圧倒的な素早さからの異常なダイサンダーの火力を考慮して他3体に追記する形を取りました。)

ちなみに、ザシアンはこの4体に近い性能をしていますが、ダイマックスによる行動択が存在せず、単体に対する打点しか持たず、威嚇等で比較的受けられる盤面を作りやすいことからこの軸からは外しました。

 

 

(1)伝説枠の推移

まず初めに注目したのが、グラリザ白バドの構築です。この構築はリザードンと白バドレックスを採用しつつ、さらにレジエレキを無理なく採用できるため、構築パワーがとても高いと考えました。

 

この構築を使用してみて感じたことは以下の通りです。

〈強み〉

 ①ダイマ珠エレキ+補助(グラ)の並びがオーガに強い

 ②エレキ白バドの対応力・パワーが素晴らしい

 ③ザシアンに対する圧力が高い

 ④グラードンによって自然にレジエレキへの対策が出来る

 ⑤白バドトリル系にも十分殴り合える

〈課題〉

 ①ポリゴン2の仕事が薄く腐りやすい

 ②ガエンに対する処理速度が速くない

 ③相手のリザがどの場面においてもきつい

 

 

特に②③の2つの課題点は致命的だったので、対策を考えることにしました。

 

②のガオガエンの処理については、グラードン・白バドレックスの型を根本的に見直すことにしました。

まず、グラードンの型変更として剣の舞やビルドアップといった積み技を考えました。しかし、剣の舞は使用できる盤面がかなり限られてしまう点、ビルドアップはそもそもA1段階上昇ではガオガエンのきつさを解消できない点がありました。

次に、バドレックスをHB鉄壁ボディプレス型で使用すると、これがとても強力だと分かりました。強さをまとめると以下の通りです。

白バドレックス@食べ残し
呑気HB ブリザードランス/ボディプレス/鉄壁/トリル

・鉄壁1回後のボディプレスでガエンを簡単に処理できる

・ザシアンやその他物理系統に対し圧倒的に強くなるため、相手の処理ルートを崩すことが出来る

・ガエンを処理するとAが上がるので威嚇を解除できる

・Aを全く振らなくてもブリザードランスの威力が高く問題ない

HBの調整は鉄壁を積めていない状態でも巨獣斬をほとんど耐えるため、相手との認識差から強気に動かすことができる

 

特に最後の点が重要で、襷やリリバといったザシアン受けのためのアイテムを必要としないところに魅力を感じました。上記の通り火力も問題なく、特性による火力上昇も含めて本来の全抜き性能もほとんど損なわれていない点をとても評価しました。

 

一方で、課題③のリザードンに対する対策はグラ白バドの2体やその取り巻きではどうすることもできず、またポリゴン2の枠を別のポケモンに変えて色々と試しましたがいずれにしてもかなり厳しいと感じてしまいました。リザードンは前述の通り対策必須ポケモンであり、このままこの構築を使用し続けるのは不可能だと判断しました。

 

そのため、感触の良かった耐久振り白バドレックスはそのままに、グラードンカイオーガに変更することでリザードンに対しより余裕をもって立ち回れるようにしようと思い、伝説枠をオーガ白バドの並びに変更しました

この2体の並びは環境最初期こそ存在したものの、環境が進むにつれかなり数を減らしていました。しかし、カイオーガが苦手な草タイプに白バドレックスが有利であり、同じく苦手な電気タイプについては環境に存在するのがどれも素早さの高いポケモンばかりのためバドレックスのトリックルームによる展開に対応できません。逆にバドレックスが処理に手間取る鋼タイプやガオガエンに対してはカイオーガが圧力をかけられるため、相性は抜群の並びだと考えられます。

 

 

(2)基本の4体の決定

前述の強み②から、レジエレキ+白バドレックスの並びに対しかなりの信頼を置いていたのでそのまま命の珠レジエレキの採用を決めました。この2体の並びは行動の選択肢が広く、かつ相手に対し与える負担がとても大きいため初手からほとんどの並びに対して主導権を握ることが出来ると考えました。また、同じ並びからの選択肢の広さはそのままBo3での強さに直結すると考えていたので、その点でも採用しない理由はないと考えました。

 

また、レジエレキ採用により強み①による対カイオーガの展開も可能だと考え、補助枠としてモロバレルを選択しました。バドレックスのトリックルーム展開や伝説2体の攻撃の補助としても優秀なので、これも相性は抜群と言えます。

レジエレキ+モロバレルの並びはカイオーガに対する行動抑制の性能が極めて高く、ダイマックスの有無にかかわらずモロバレルの処理が厳しい上にダイマックスをしなければレジエレキの攻撃を受けることが出来ません。そして、モロバレルの処理に対し、ダイアイスは調整や持ち物次第で十分耐えることが出来ます。さらに、相手視点レジエレキのダイマックスが想定できるため、カイオーガ側がキノコの胞子ケアのダイサンダーを打ちにくい(レジエレキが打つように見えるためわざわざ打つ必要を感じにくい)並びになっています。そのため、こちらは守るやボルトチェンジダイマックスを温存しつつ胞子を通すという立ち回りも可能でです。怒りの粉+レジエレキダイマックスの選択肢も合わせるとこれら全てをカイオーガ側が対応することはほぼ不可能なため、初手からのカイオーガ展開に対しての強烈なメタになると考えました。

 

 

これら4体の並びは、どのような並びになっても相手に圧力をかけ続けられるため行動の選択肢が極めて多く、Bo3においても対応が困難だと感じました。そのため、この4体を構築の軸と定め、各ポケモンの型を調整しました。

まず、カイオーガの採用によりガオガエンの処理を考える必要がなくなったため、バドレックスの型が選択できるようになりました。従来のHAや襷AS等も考えましたが、HB型の強みとして最も評価した「ザシアンに対し受け身な持ち物を必要とせず動かせる」点を活かすため、バドレックスのパワーを最大限高められるHB弱点保険という特殊な型を採用しました。この4体におけるS操作はバドレックスのトリックルームのみなので、これをほぼどの対面でも遂行できる耐久振りは依然として魅力的でした。これによって、弱点技を耐えて弱点保険を起動しつつトリックルームを張り、上から強力なブリザードランスで大幅に削りつつカイオーガやレジエレキを通す展開が分かりやすく強力な試合プランの1つとして用意出来ました。

 

次に、カイオーガを使用する上で対策必須となるトリトドンについて考えることにしました。現状ではトリトドンの処理がとても厳しいためモロバレルやバドレックスに草技を採用することも考えましたが、ピンポイントな技選択になるため構築の軸になっているこの2体には採用したくありませんでした。非伝説でありパワーも高くないトリトドンのためだけに1枠ポケモンを割くのも得策ではありません。

そこで、カイオーガトリトドンに対し強くなれるような方法を模索した結果、瞑想食べ残し型を考えました。トリトドンの呼び水と欠伸によるカイオーガの行動阻止に対し瞑想を積むことで、仮に眠り状態になってしまってもトリトドンがDの上がったカイオーガを処理することは出来ません。さらに、Cが上昇するとカイオーガの氷技の威力も上がるため、本来攻撃を受けられるはずのトリトドンを氷技で容易に突破できるようになります。特にこの氷技の威力上昇は従来環境に存在する珠やチョッキを持ったカイオーガとの強烈な差別点であり、水技が範囲技であることも加味すると非ダイマ状態ではトリトドンに弱いという認識すら覆すほどの利点だと私は考えています。

 

また、トリックルーム対策として多く採用されているモロバレルについても考える必要がありました。特にカイオーガは耐久に努力値を割く関係上瞑想を積めていない時の火力不足や技構成に電気技が入らない点からモロバレルとの対面がかなり厳しくなっていました。カイオーガ+モロバレルの並びから瞑想を積む動きが試合プランの一つとして確立していたため、この弱点は致命的でした。

この点に対応するため、モロバレルに悩みの種を採用しましたモロバレルと対面したカイオーガに使用することで胞子を無効化することが出来るため、不利対面が一転して瞑想を積む隙を得られる有利対面になります。他にも、トリトドンに打つことで呼び水を無効化したり、4体で処理が不可能だったヌケニンに対する回答になったりと使用する場面はかなり多いため、腐りにくく構築全体の補助が出来る技として胞子と並んで強力な技となりました。

 

以上の調整により、この4体の並びが最大限パワーを発揮しつつ、生半可な対策ポケモンに対しても一転して有利になれるような対策困難な軸に仕上がりました。

 

 

 

(3)初期案の改善点

ここまでを踏まえた上で、以下のような構築を使用して調整していました。(赤字は新たに確定した要素、青字は不確定要素として使用したもの)

 

エルフーンは追い風入りのカイオーガや黒バドレックス構築に対する切り返しとして、ガオガエンは構築全体として少し処理が面倒なゴリランダーを牽制しつつカイオーガやバドレックスを補助するためにそれぞれ採用しました。

 

 

この構築を使用して感じたことは以下の通りです。

①耐久振りバドのS操作が強力

②エルフのトリルが追い風ミラーに強い

③エルフの光の壁が黒バドや龍伝説(ディアルガ等)に強い

④エルフの選出率が極端に低い(追い風を使用しない)

⑤オーガの潮吹きが打ちにくい

⑥リザグラ系の構築に対しやや不安定

弱保起動前のバドが腐りやすい

⑧雨状態でガエンがゴリラを処理できない

フシギバナが止められない

 

②④のように、エルフーンはミラー等でのトリックルームこそ強力なもののそれ以外の追い風を目的とした選出をすることがほとんどなく、またミラーでのトリックルームによる切り返しはBo3で通用するものではないと考えられたため、エルフーンである必要があまりにも薄い状態となっていました。この点と相まって、追い風+潮吹きのような展開も少なかったため⑤の通り潮吹きの使用頻度がかなり少なかったです。その一方で、③のように黒バドレックスやディアルガに対して光の壁+レジエレキorカイオーガがかなり強く、立ち回りも安定していたのでこの役割は必要だと感じました。

また、ガオガエンも役割が薄く、威嚇や猫騙しによる補助は当然優秀ではあるものの役割対象であるゴリランダーに対し⑧のように圧力をかけることは出来ず、他に必ず必要な役割対象は存在しません。更に基本の4体を外して選出すると著しくパワーと対応力が落ちる点も気になりました。これはエルフーンも同様でした。

バドレックスについては、①の通り安定したS操作役としての役割をこなせる点が素晴らしかった反面、⑦のようなどうしても威嚇を繰り返し貰った際に出来ることが少ないのが気になりました。この構築は耐久が高いポケモンが多いためある程度数値を活かしてのサイクルは可能なものの、基本の動きが対面寄りであるので基本の4体で唯一放置される危険性があるという課題が見つかりました。ダイマエースを試合に合わせて立ち回れるのがこの構築の強みですが、それでも1体が機能しなくなると受けが成立してしまうのでこの点は改善の余地がありました。

そして、最も問題だと考えたのが、⑥⑨のようにグラリザバナを含む構築に対し立ち回りが安定しないことです。レジエレキやカイオーガダイマックスでは比較的楽に対応されてしまう場面があるのも問題ですが、何よりもフシギバナに対しダイマックスの有無に関わらずどうしようもないことに気が付きました。WCSの、特にDay1に関してはフシギバナを使う海外選手は少なからずいると考えていたので、これは絶対に解決したい問題でした。このような構築に対し有効なダイマックスポケモンを採用するのも一考の余地があると思い、探すことにしました。

 

以上の問題点から改善すべき点をまとめると、以下のようになりました。

・バドレックスの行動選択肢を広げる

エルフーンの代役:対黒バドレックス

・グラリザバナ系用のダイマエース

フシギバナへの対抗手段

・ゴリランダーの処理ルート確保

 

 

(4)最終調整と第4のエース

まず、バドレックスの行動をより強力なものにするため、バドレックスに手助けとヘビーボンバーを採用しました

手助けは隣にレジエレキやカイオーガといったダイマックスポケモンと並ぶ場面が少なくないこのポケモンに手助けを採用することで、一気に瞬間的な突破力が上がります。このルールでは、パワーの高いダイマエースを止め得るポケモンを1体倒すだけでそのまま全抜き出来るといった状況は珍しくありません。この状況を作り出すためにも、瞬間的に火力を補強できる手助けは非常に強力で、かつ警戒も対応もしにくいバドレックスによるこの行動は相手の試合プランを一気に崩すことが出来ます。相手はトリックルームを警戒すると猫騙しを使用したり守るを使用せず行動する必要が出てくるため、手助け+ダイマックス技が通りやすいです。

ヘビーボンバーはダイスチル媒体として採用し、主にカイオーガと並べて使用します。従来のバドレックスは特性や弱点保険を駆使して相手を倒していく場合や相手の攻撃を受けるためにダイマックスを行うことがほとんどですが、瞑想カイオーガと並べてダイスチルを打つことでカイオーガで詰めていくといった試合プランを選択でき、威嚇等でバドレックスの攻撃を受けられたとしてもカイオーガの突破が不可能になるといった状態になることも少なくありません。既存の構築だとソルガレオディアルガによるダイマックスで見られるような行動ですが、ダイスチルバドレックスはこれを試合プランとして選択できるのが魅力になります。

 

また、他の改善点を一挙に解決する変更点として、リザードンと黒い鉄球オーロンゲを採用しました

オーロンゲは主に黒バドレックス構築に対するメタとして採用を決めました。優秀なタイプや光の壁、S操作をこなす器用さが言うまでもなく優秀で、このポケモンがいるだけで黒バドレックス構築に対する安定感が跳ね上がりました。また、黒い鉄球トリック+リザードンによりフシギバナに対する回答を用意しました。個人的にフシギバナに対する対策は厚めの方が安心感があったため、他のS操作やトリックルームと相性の良い後攻の尻尾トリックよりこちらを採用しています。

リザードンは主にグラードン入りの構築に対するダイマエースとしてやゴリランダーへのメタとして採用を決めました。グラードン入りの構築はどうしてもリザードンが重くなるため、このピン刺しは正解だと感じました。特にリザードン+カイオーガの並びが想像以上に強力で、雨状態ではダイジェット+カイオーガの水技が受からないが、晴れにするとリザードンを止めることが出来ないため、相手に強烈な圧力を押し付けることが出来ます。ゴリランダーに対してはリザードンダイマックスをすることなく強く出られるため、相手によってはダイマックスを前提としない選出も可能になっているのも評価が高かったです。

 

前述したとおりこの環境はリザードンカイオーガ・白バドレックス・レジエレキと共に中心的存在になっていると考えていたので、結果的に構築にこの4体が入ったことで環境でも最高レベルのパワーを確保できとても満足のいく並びになりました。見た目の良さも最高です。

 

これで構築6体の並びが決定しました。(赤字は新たに確定した要素、青字は不確定要素として使用したもの)

 

 

 

ここから細かい調整を行い構築が完成しました。

 

画像

 

 

 

個体解説


バドレックス(はくばじょうのすがた)
 じんばいったい

持ち物 じゃくてんほけん

わんぱく 207(252)-186(4)-214(196)-×-155(36)-73(20) 

リザードランス/ヘビーボンバー/てだすけ/トリックルーム

A221ザシアンのA+1きょじゅうざん最高乱数切り耐え
C161リザードンのキョダイゴクエン(150)最高乱数切り耐え
C202カイオーガの雨命の珠ダブルダメージ潮吹き確定耐え
S-2最速80族+1

 

数値ぶっ壊れポケモン。今回使用した耐久型では特に数値の暴力を見せつけ、耐性が皆無のタイプでありながらあらゆる攻撃を数値だけで受け続けました。攻撃面についても、無補正無振りですら最低限確保できるAの高さから放つ威力130全体技のチート技ブリザードランスによって全く火力不足を感じることはありませんでした。技威力の高さは偉大です。弱点保険と特性も相まって、従来の馬鹿火力エースと未知の耐久お化けポケモンという2面の強みを試合ごとに使い分けられる怪物に仕上がりました。

 

【配分】

ザシアンの攻撃を出来るだけ耐えられるようHBベースを意識しました。D方面はカイオーガの攻撃を受けてトリックルームを返せるよう意識して調整し、Sは鉄球を渡した最速フシギバナの上を取るために少し回しました。対白バドレックスに対してもS関係がはっきりしているため立ち回りやすくなりました。B方面の硬さは異常で、弱点である珠イベルタルイカサマやグラードンの晴れダイバーンをダイマックス無しで80%程のダメージに抑えるという異次元の耐久になっています。特化グラードンのダイアースは驚異の確定3発です。

 

【持ち物】

相手の想定外の耐久力により弱点技を耐え、盤面を切り返すことが多いためこれを強く活かすため弱点保険を採用しています。構築内に能動的な起動方法はほとんどありませんが、環境に弱点保険を採用した白バドレックスが少なくなってきたことや非ダイマ時に弱点技で早期処理を狙われることが多いのでほとんどの試合で発動しました。特にイカサマで処理を狙ってくる相手に対しては強烈なカウンターになることが多かったです。

 

【技】

ヘビーボンバー

ダイスチル媒体。自身やカイオーガを固めることで突破不可能な要塞に出来ます。特にカイオーガに対して瞬間火力が出しにくいソルガレオ構築やパルバド構築、カイオーガの突破手段を裏のゴリランダーに一任している構築に対して刺さり、瞑想と併せてカイオーガ単騎で相手を壊滅させられます。このようなダイマックスしつつ補助的な役割をこなすプランは相手視点想定できず、Bo3で使用すると以降のゲームで強烈に意識せざるを得ないため他の試合プランが通りやすくなります。ちなみにヘビーボンバーとして使用することは本当に全く無いです。ごく稀にオーロンゲに対して打ちたくなることがあるぐらい。非ダイマ時には腐ってしまうのがネックですが、そもそも非ダイマ時の攻撃技はブリザードランスしか打たないため困ったことは一度も無いです。

 

てだすけ

耐久振りバドレックスを最強たらしめる必殺技。レジエレキ・カイオーガリザードンというパワーの高いダイマエースを他に3体擁しているこの構築では使用頻度がかなり高く、展開の障害になるポケモンを一気に攻め落とすことが出来ます。耐久振りで集中しないと倒せないことや火力が低いこと、S操作を防ぎたい等の理由から猫騙しや集中攻撃、火力を下げて放置といった行動を取られやすいというこのポケモンの特性を逆手に取れるため、特にBo3において強烈な択を押し付けることが出来るのも良かったです。

 

その他の技候補

・10まんばりき

氷技のブリザードランスと併せて技範囲が優秀なためほとんどの場合採用されている技です。特にこの環境ではザシアンとガオガエンに対しての有効打として必須とされていますが、この構築ではどちらもレジエレキやカイオーガリザードンに処理を任せることが多いこと、またダイアースのD上昇を必要とする場面が存在しなかったことから採用しませんでした。実際にガオガエンの処理として欲しくなった試合はありませんでしたし、ザシアンに対しても必要な場面はありませんでした。しかし、唯一ザシオーガ構築に対してはどうしても最終盤面お互い無傷のザシアンとバドレックスが対面するという状況が起こり得たため、その場面のみで10万馬力が必要でした。WCSにてday2に進出し、ザシオーガ構築がほとんどだと感じた際には変更していたと思います。

・まもる

集中攻撃をされることが多かったため、欲しいと感じる場面はそこそこ多かったです。また、Bo3においても守るがないことが相手に知られてしまうと立ち回りが窮屈になるのでその点でも採用を考えました。しかし、手助けによる勝ちパターンが強力なことや守るが無くても立ち回りや耐久力で解決できることが多かったため悩んだ結果不採用にしました。

 

 

カイオーガ あめふらし

持ち物 たべのこし

ひかえめ 207(252)-×-135(196)-192(36)-162(12)-112(12)

こんげんのはどう/れいとうビーム/めいそう/まもる

A194ゴリランダーのグラスフィールド奇跡の種グラススライダー最高乱数切り耐え
S-2最速黒バドレックス+1
S-1最速100族+1
CD2n

 

GSの王。ダイマックスによる瞬間火力と耐久力も魅力的ですが、このポケモンの一番の強みはダイマックスの選択肢によって相手に圧力をかけつつ強力な全体技を連打していくことだと考えているため非ダイマ時の性能を意識し耐久振りを採用しました。また、瞑想型はチョッキオーガと同じく非ダイマ時の居座り性能を確保しつつ珠オーガ以上の圧力をかけることが出来ます。特に氷技の威力上昇が凄まじく、トリトドンやゴリランダーの突破が容易になるため従来の弱みをかなり解消することが出来ました。

 

【配分】

ゴリランダーに対する行動保障を意識しHBを種グラスラ耐えまで振りました。Sは最低限鉄球トリック後の黒バドレックスやダイアタック・ジェット後の100族は抜いておきたかったですが、グラードンとのS関係で下を取れると天候の取り合いやトリル下の動きが容易になるため出来るだけ下げました。同速になりやすいSラインですが諦めました。CとDは瞑想を意識して偶数にしています。

 

【技】

まもる

元々は潮吹きを採用していましたが、食べ残しとのシナジーや他のポケモンの守る採用数を意識した結果どうしても必要になり採用しました。

 

その他の技候補

・しおふき

全体高火力技としても威力150ダイストリームの媒体としても優秀な技ですが、この構築ではカイオーガを相手の攻撃のクッションとして使用することも多く、被弾回数が多かったため潮吹きを満足に選択できず採用を諦めました。火力面では根源の波動でも十分でしたが、命中不安とダイストリームの火力が微妙だったので出来れば採用したかったです。

 

 

レジエレキ トランジスタ

持ち物 いのちのたま

ひかえめ 159(28)-×-81(84)-167(252)-86(124)-223(20)

ライジングボルト/ボルトチェンジ/はかいこうせん/まもる

A194ゴリランダーの奇跡の種キョダイコランダ+珠ダメージをDM時最高乱数切り耐え
C183イベルタルの命の珠ダイアーク(130)確定耐え
最速黒バドレックス+1

 

火力お化けポケモン。この構築でのダイマックス回数は恐らくトップだと思います。珠ダイサンダーの火力が壊れているのは言わずもがなですが、手助けと併せると耐えられるポケモンはほとんど存在しません。このポケモンダイマックスはエレキフィールドを張る前の火力がネックになりますが、そこを手助けでカバーすることで初手から相手のダイマポケモンを吹き飛ばし、そのまま4体倒してしまうことも少なくありませんでした。チンパンジー以下の脳筋行動ですが、Bo3で1ゲーム簡単に取れるほどのパワーなので大好きでした。

 

【配分】

ダイマックスの火力を意識してCは特化。Sに関しては控え目の性格で抜きたいポケモンが黒バドレックスだけだったのでギリギリまで下げました。これにより、相手のダイマレジエレキとの対面で「相手のダイサンダー⇒エレキフィールド展開⇒こちらのフィールド手助けダイサンダー」の動きによりほとんどのダイマレジエレキを1発で倒すことが出来ます。この動きが決まるとまず間違いなく相手はレジエレキを止められないので、ダイマレジエレキを軸にした構築に対しての強力なカウンターになります。

耐久に関しては、構築全体で重いイベルタルに強くなれるようD方面を意識して調整しています。B方面については、ダイマックスされることが多いゴリランダーの攻撃を意識し、ダイマレジエレキが2回動けるようにしました。

 

【技】

はかいこうせん

ダイアタック媒体です。一般にダイジェット媒体の飛び跳ねると選択になりますが、レジエレキが倒れた後にカイオーガやバドレックスを着地させることが多かったこと、相手のダイジェット展開を阻止したい場面が存在したことからこちらを選択しました。

 

その他の技候補

・エレキネット

ダイマ時のS操作技です。破壊光線とは使用場面は重なるものの性質が全く異なるため悩みましたが、ダイマックス中の柔軟性を重視して採用を見送りました。全体技としても優秀なのでこちらでも良いかもしれません。

 

 

リザードン サンパワー

持ち物 ヨロギのみ

おくびょう 157(28)-×-99(4)-157(220)-106(4)-167(252)

ぼうふう/ブラストバーン/ソーラービーム/まもる

C207ルナアーラのC+1メテオビームをDM時ヨロギ込み確定耐え

 

環境最強ダイマックスポケモン主にグラードンディアルガ、一部の黒バドレックス構築に選出しました。今回は晴れとの組み合わせではありませんが、それでもキョダイゴクエンが強すぎました。また、グラードンが相手にいると途端に一体で試合を壊滅させる本来の化け物の姿が見られたので、採用は間違いなかったと思います。このポケモンで削りバドレックスやカイオーガの圏内に押し込む動きが単純ながら強力でした。

 

【配分・持ち物】

初めは耐久振り突撃チョッキにすることで黒バドレックスやリザードンミラーに強くなるようにしていました。しかし、オーロンゲの光の壁によってチョッキが無くとも黒バドに対し強く動かせること、リザードン系には横のグラードンルナアーラを考慮するとヨロギでないことによる行動保障の無さに不安を覚えたことから結局は同速勝負が出来るCSヨロギの調整に変更しました。また、グラルナ系に投げることを意識しているためメテオビームを確実に耐えられるよう耐久を調整しました。

 

【技】

ぼうふう

ダイジェット媒体としてももちろん優秀ですが、この構築では対ゴリランダー用として必要不可欠です。相手のゴリランダーに合わせてリザードンを選出し、非ダイマでの対面で処理することが多々あるので火力重視でエアスラッシュではなくこちらを採用しています。カイオーガの雨によって必中になるため雨下でも十分火力を出すことが出来るのが好感触でした。

ソーラービーム

トリトドンへのピンポイント採用です。相手のトリトドン交代に合わせてカイオーガで瞑想を積むと、相手は基本的にトリトドンダイマックスで切り返すしか選択肢が無くなりますが、それに対してダイソウゲンで早期処理できるように採用しました。この場面でしか使用しないので本当に必要だったかは微妙ですが、トリトドンを簡単に処理する手段を一つは入れておきたかったので間違いではなかったように思います。

 

その他の技候補

ウェザーボール

ダイマックス時は雨下ダイストリームでガオガエンを倒すことが出来ます。カイオーガを出すとガオガエンは裏に引いてしまうため、オーガを投げながらこの動きが出来ると強いです。また、ダイマ時でも雨下は同様に水技が強力で、晴れ下であっても命中安定威力100の技として非常に使いやすい炎技になります。特にこの非ダイマ時の性能を大きく引き上げるため是非とも採用したかったのですが、あると便利な程度で必要不可欠な技というわけではなく、またソーラービームがピンポイントながら無いと困る場面が存在するためやむなく採用を止めました。恐らくこちらを採用した方が強いと思います。

 

 

オーロンゲ いたずらごころ

持ち物 くろいてっきゅう

なまいき 202(252)-140-93(60)-×-132(196)-61(S個体値6)

イカサマ/トリック/リフレクター/ひかりのかべ

※通常ダイマックス個体

C222カイオーガの雨神秘の雫ダイストリーム(150)を光の壁込み最高乱数切り耐え
C202カイオーガの雨命の珠ダイストリーム(150)を光の壁込み確定耐え
鉄球持ちで最遅バレル-1
鉄球持ちS120+1

 

便利屋ポケモン。主に黒バドレックス構築やトリックルーム構築、フシギバナ入りの晴れ構築に選出します。あまりの汎用性の高さと選出のしやすさから逆に使いどころが分からず、剣盾でほとんど使う機会がありませんでしたが、最後の最後でようやく和解出来ました。この構築は耐久の高いアタッカーが多く、リフレクター・光の壁と併せるととんでもない場持ちになるため、最後に採用したにも関わらず親和性はとても高いです。通常ダイマックス個体で採用しているのはトリル下でダイアーク⇒根源の波動という動きをする可能性があるためです。

 

【配分】

黒バドレックス+カイオーガの構築を意識し、Dに寄せた配分にしました。光の壁込みでほぼ全てのカイオーガの攻撃を耐えられるようにし、安定して2回以上行動が出来るようにしています。

Sについては、鉄球を持った状態で最遅モロバレルのS実数値31より遅くなるようにしつつ出来るだけ速くした61に設定しました。これにより、トリル下でオーロンゲの行動を胞子で止めに来る相手に対して上からイカサマを打つことができ、相手の白バドレックスを処理しやすくなります。更に、鉄球トリックを相手のルナアーラに当てることでパワフルハーブを取り上げつつ、Sに努力値をあまり割いていない相手に対しては上からイカサマを打つことが出来ます。これにより、ルナアーラに対してリザードン+オーロンゲで対面した時、ルナアーラの隣にゴクエン+ルナアーラにトリック⇒ルナアーラがメテオビームを選択するも溜めが生じる⇒ゴクエンのスリップダメージでファントムガードが消える⇒ルナアーラの交代が出来ないため上からのイカサマで処理」という動きが可能です。耐久振りルナアーラはS+1でボルトロスの上からメテオビームを打てるS120の調整が分かりやすい指標だと考えたため、ここまでをトリックで抜けるようS61にしています。

 

【技】

イカサマ

オーロンゲの攻撃技として一番強い技と思い採用。黒バドレックスの処理のため悪技が必須だと考えていたのでソウルクラッシュではなくこちらを採用しました。対黒バドだけなら不意打ちも選択肢ですが、他のポケモンにも安定して打てる汎用性やサイコフィールドで打てないことを気にしてこちらを選択しました。

リフレクター

黒バドレックス戦でほぼ必ず使用する光の壁とは違いこちらは必須ではありませんが、リフレクターを張ることでカイオーガとバドレックスの動かしやすさが段違いになるため使用頻度が高く、そのまま採用することになりました。必ず必要な場面は存在しないので他の技でも良かったかもしれないです。

 

その他の技候補

・うそなき

特殊アタッカー、特にリザードンの突破力を上げるために採用したかった技。これにより晴れ下でなくても疑似的に同等の火力が出せるので、行動の選択肢がかなり広がります。もちろんレジエレキやカイオーガと併せるととんでもない火力が期待できるため、技スペースがあるなら面白い技だと思います。

 

 

 

モロバレル さいせいりょく

持ち物 きあいのタスキ

おだやか 221(252)-×-164(111)-105-123(92)-48(S個体値27)

かふんだんご/キノコのほうし/いかりのこな/なやみのタネ

A244ザシアンのA+1きょじゅうざん確定耐え
最遅白バドレックス-1

 

構築の補助の要。環境最強アタッカーであるカイオーガ・レジエレキに強く、トリル下で白バドレックスも止められるという優秀すぎるポケモン。構築経緯での考察の通り、これらのポケモンは一度隙を作るとそれだけで試合を壊されかねないため、安易な攻めを許さないこのポケモンはそれだけで価値が高いと感じました。もちろん胞子や粉、花粉団子による隣のエースアタッカーのサポートも強く、攻めでも守りでも軸となって活躍してくれました。

 

【配分】

受ける攻撃がレジエレキやカイオーガであるためD方面を厚めにしたいと考えていましたが、最低限巨獣斬を耐えないと厳しい場面が多かったのでBにも回しました。ここまで振ることで霰ダメ+巨獣斬もほとんど耐えることが可能なので、耐久ラインは納得していました。Sはトリル下で白バドレックスの上を取れる値にしつつ出来るだけ速くしました。ダイアタックやダイジェット、鉄球トリックと併せて抜けるようになる相手は少なくないため、この調整はとても便利でした。

 

【持ち物】

カイオーガとの対面で行動保障が欲しいため気合の襷とヤチェで悩みました。しかし、リザグラに対しリザードン+モロバレルの並びが強いと気づき、リザードンの攻撃を受けるために襷が必要になったので採用を決めました。襷が構築の中で余っていたことや、襷自体は他でも発動することがあったので悩む意味すらなかったかもしれません。

 

【技】

かふんだんご

攻撃技としては微妙ですが、弱保起動後のバドレックスや瞑想オーガに当てると試合を決めるほどの性能があるためほとんど迷わず採用しました。イカサマ等も考えましたが、このポケモンで殴る必要がある場面はほとんどありませんでした。

なやみのタネ

モロバレル用として、カイオーガを動かしやすくするために採用しました。トリトドンヌケニンのような特性依存のポケモンに対して打つことで相手のプランを崩せるため、胞子や粉と並んでとても汎用性の高い技です。寝ている状態でも打つことで即時起床するため、後出しで打つのも強力でした。ただし、バドレックスには無効なのでそこは注意する必要があります

 

その他の技候補

・まもる

基本的にヘイトを集めやすく、狙われやすいポケモンなので守るは欲しい場面がかなりあります。しかし、悩みの種がかなり強力であること、守るがなくてもどうにか立ち回れることから泣く泣く外しました。

 

 

 

 

選出・立ち回り

この構築は、ダイマエースを4体採用し相手に合わせてパワーの高い選出を可能にしています。また、横の並びとして相性の悪い組み合わせは全く無く、初手の並びに関しては6体の組み合わせ15通り全てを使用します。また、構築に用意している勝ちパターンも多いため、どのような選出であってもいずれかの試合プランを選択して明確な勝ち筋を追うことが出来ます。以下に、この構築における主な勝ちパターンを紹介します。基本的にこの中のいずれかを試合中に選択してその勝ち筋を追うことになります。

ダイマエレキ・リザで相手を削りオーガ・バドで倒しきる

・手助け+ダイマエレキで初手から全抜きを狙う

・バドバレルで相手のダイマを枯らしつつオーガとエレキで打開

・ボルチェントリルからバドオーガで削りつつ裏のエレキで倒す

・オーガバレルで瞑想しダイマオーガで全抜きを狙う

・瞑想オーガ+バドのダイスチルで詰ませに行く

・壁+ダイマバドで倒しきる

 

・基本選出

先発 後発

この選出が最もパワー・対応力共に高いので積極的に選出を狙います。以降に各構築への選出を紹介しますが、Bo3では2戦目以降この選出に切り替えることも多いです。

初手のレジエレキ+バドレックスで出来る主な選択肢としては、

①レジエレキダイマ+ランス・トリル・手助け・バレル引き
ボルトチェンジ(バレル・オーガ)+トリル・バドダイマ
ボルトチェンジ(バド)+バレル引き

があり、強烈な行動択を押し付けつつ相手の先発から自分の試合プランを決定できるのがこの選出の強みです。特に、ダイマエレキ+バドレックスの並びは耐久力・火力共に凄まじいため、ほとんどの相手に対して殴り合いで負けることはないと思います。

 

 

・オーガザシアン構築(追い風無し)

+

 

選出①

先発 後発oror

選出②

先発 後発+or

 

基本的なプランとしてはダイマレジエレキ+モロバレルを通すことです。相手の勝ち筋としては大まかにモロバレルを突破してオーガを通すorゴリランダーのダイマでバレルごと貫通する」の2パターンに分かれます。

前者はオーガやバドをクッションにしつつエレキバレルを大切に扱うと比較的簡単に処理できます。その際、エレキのボルトチェンジがかなり有効になるので活用しましょう。ただし、相手のロンゲがトリック型の場合安易なボルチェンが出来ないため、1戦目は少し安全に動くと良いと思います。

後者はゴリランダーが先発か後発かで動きが変わります。先発の場合はエレキダイマを切り合う展開は出来るだけ避けたいので、選出①であればバレル引き+ボルチェンバレル出し等でダイマックスを凌ぐ立ち回りが必要になります。後発の場合はこちらのエレキで先に展開が出来るため、ダイマックスを切ってしまっても問題ありません。ただし、この場合最終盤面でゴリラ対オーガになっても勝てるようグラスフィールドは絶対に無くした状態にしましょう。もしくは、オーガではなくリザを選出し、ゴリラと対面させることで楽に勝てる場合も多いです。強気にリザを選出するパターンも考慮しておきましょう。

 

 

・オーガザシアン構築(エルフーン入り)

+

 

選出①

先発 後発()

選出②

先発 後発

 

選出①はエルフオーガ意識、選出②はそれ以外の選出やオーガの火力が低いと分かった2戦目以降で使用します。

選出①では基本的に守る+胞子に対するエルフオーガ側の対抗手段がほぼありません。エレキダイマまで考慮するとチョッキでないゴリラで受けることが困難だからです。また、構築経緯でも述べた通り、この先発に対しカイオーガ側がダイサンダーを打ちにくいため、胞子を受けることはほぼ出来ません。相手の守る+追い風に対しても、こちらは次ターンオーガ引き胞子で問題ないです。相手の攻め手を減らしてから、こちらで瞑想オーガかレジエレキダイマを通しましょう。

ただし、エルフに挑発があると守る+胞子が裏目になってしまいます。この場合行動択になってしまうため難しくなりますが、バドのトリルとバレルの胞子を同時に仕掛けるような盤面を目指すと良いです。挑発エルフ+眼鏡オーガは無理です。

 

 

・オーガザシアン構築(トルネロス入り)

+

 

選出①

先発 後発()

選出②

先発 後発oror

選出③

先発 後発

基本はエルフ入りオーガザシアン構築と同じですが、初手はトルネオーガに対し「トルネ側ボルチェン+オーガ側胞子」を押します。相手の追い風+潮吹きによってレジエレキは倒されてしまいますが、この場合オーガを眠らせつつバドでトリックルーム+オーガ着地まで展開できるため、そのままトリル下で押し切れます。その他の行動に対してはエレキのボルチェンが通り、オーガバレルの並びを作ってから削りを入れられる展開になります。

選出②はオーガの耐久が低い場合には有効です。ゴリランダーがいないためロンゲが動きやすく、オーガをトリック+ダイサンダーで縛りつつ壁を張って裏の伝説を通す展開を目指せます。

 

 

グラードン構築(RinyaSun)

 

選出①

先発 後発

 

選出②

先発 後発

選出①ではリザードンダイマで相手を削りつつ、瞑想オーガにジェットを乗せる展開とバドでスイッチして瞑想オーガで詰める展開を相手の行動に合わせて選択します。ヨロギリザ+襷バレルはほとんどの先発に対して安定して役割を持てるため、多少強引に攻めても裏のバドオーガが刈り取ってくれます。

選出②は相手のリザを先発に置かない選出に合わせます。特にロンゲガエン等の圧力が低い先発に対して有効で、オーガの瞑想で一気にテンポを取って押していけます。バレルを切ってリザオーガの並びが出来ればほぼ負けることはありません。相手に雨瞑想オーガと晴れダイマリザの強烈な2択を押し付けましょう

 

 

グラードン構築(フシギバナ入り)

+

 

先発 後発()

フシギバナへの隙を出来るだけ見せないよう初手ロンゲリザを投げます。相手もロンゲリザがかなりきついはずで、トリックや壁を駆使してリザを上手く通しつつオーガを着地させればかなり有利に展開できます。ルナアーラや黒バドに対してはロンゲか瞑想を積んだオーガがいれば勝てるので、そのどちらかを盤面に用意した状態で試合を進めるように意識しましょう。相手のレジエレキが通ると厳しいため、壁+トリルで切り返すプランも視野に入れておきます。

 

 

・グラ白バド構築

+

選出①

先発 後発oror

選出②

先発+or 後発

相手の先発はエレキバドやエレキグラ、エレキガエンが多いです。相手がエレキを選出している場合はエレキで、そうでない場合はリザでダイマを切れば有利に戦えます。特に、相手のダイマエレキに対して手助けフィールドダイサンダーでワンパンする動きは相手視点全く見えないため、これで1ゲーム取りに行くつもりで動きます。グラードンダイマックスしてきても、ダイマターンを枯らしつつダイアタックでオーガやバドが上を取れるようにしておくと簡単に処理できます。

トリトドンが構築に入っている場合、グラトドンの地面2枚でエレキに圧力がかかり厳しいのでダイマはリザに切りましょう。この場合、バレルを必ず選出し電気技の受けが利くようにしておく必要があります。グラードンがチョッキでない場合は手助け晴れゴクエンでダイマグラをほぼ一発で倒せることも覚えておきましょう。

 

 

・白バドトリル構築

+

 

選出①

先発 後発

選出②

先発 後発

基本的には選出①を選択します。相手にレジエレキがおらず、バドが前から来る選出に対してのみ選出②を使用します。

オーガで瞑想を連打しつつロンゲとバレルでHP管理をしていればそれだけでほとんどの場合試合が終わります。バレルの悩みの種が決まれば、負け筋はパルキアの亜空切断3連急所ぐらいになるためさっさとパルキアを処理してしまいましょう。パルキアを倒せば後はオーガが倒れてしまってもバドでダイスチルを連打しているだけで勝てます。レヒレにダイアースを乗せられると一見突破が難しいようですが、しっかりオーガで瞑想を積めていれば普通に貫通出来ます。黒い霧持ちの場合はパルキアの突破だけ考えましょう。

 

 

・黒バドザシアン構築

+

 

選出①

先発 後発+or

選出②

先発 後発+oror

選出③

先発 後発

基本は選出①を選択し、相手に追い風が無い場合は選出③との選択になります。選出②はリザの通りが良い時のみ。相手の立ち回りの仕方によって必要な後発のポケモンが変わるため、選出が非常に難しいです。相手側はレジエレキの処理が第一目標のため、初手からゴリラトドンのようなレジエレキガンメタの投げ方をされることも多いです。レジエレキメタがそのままオーガに刺さってしまうためオーガの選出率はかなり低くなります。また、ゴリラトドン処理のためバドはほぼ必須です。

追い風入りに対しては壁とトリックを駆使して殴り合えば基本的に問題ないです。壁があればほとんどの対面でトリルによる切り返しも成功します。スタン寄りの並びだとサイクル戦を仕掛けられることも多く、こちらはダイマエレキで崩しに行くことが難しいためかなりしんどくなります。どこかでバレルの胞子やバドの特性によるA上昇が出来ればそのまま崩せるため、辛抱強く機会を待ちましょう。

 

 

ディアルガ構築

+

 

先発 後発+oror

先発ダイマディアルガに合わせてリザでダイマをし、スリップダメージでディアルガを削りつつ隣を倒しに行きましょう。基本的にディアルガにダイサンダーがある場合は初手から打ってきますし、そうでない場合はバレルを倒しに来るため怒りの粉を打っておくのが安定になります。技構成が割れた2戦目以降は積極的に胞子を打っていけます。

 

 

ソルガレオ構築

+


先発 後発+or

ソルガレオダイマを凌ぎつつオーガで瞑想を積み、そこから強引に突破を図るかバドでダイマを切ってスチルでオーガを固めることで勝つことが出来ます。ただし、弱保ソルガレオの状態だとダイマターンを凌ぐのがかなり厳しいため相当きついマッチです。横のムゲンダイナでコスモパワーを積まれた場合はオーガで他を一掃した後瞑想を積み切って殴り合いましょう。ダイナにどくどくが入っていた場合は急所しか勝ち筋がありません。

 

 

イベルタル構築

+


選出①

先発 後発

選出②

先発 後発+or

この構築はダイマイベルタルがとても重く、エレキとバドで圧力をかけ続けるようにしてどうにか対処するしかありません。手助けダイサンダーがイベルに通ったらラッキーです。上手くダイマエレキかダイマバドを通せるように立ち回ります。

ただし、構築にライチュウ等の避雷針持ちがいるとエレキで戦うのがかなり窮屈になってしまいます。その場合はリザで対処するか、ダイマせずライチュウを処理してからエレキを通すようにしたいです。正直このマッチは相手が上手いとほぼ勝てません。

 

 

 

あとがき

ここまでの閲覧ありがとうございました。

今回の構築は、強さも性能も見た目もとても満足のいくものであり、私が剣盾で作成した構築の中でも最高のものが出来たと思っています。構築の内容としてもかなりBo3を意識し多くの勝ちパターンを用意できたものになりました。そのため、WCSであまり芳しい結果を残せなかったことは本当に悔しいです。day1通過は出来ると思っていたので自分の浅はかさを痛感する結果となりました。当たった相手はほとんど日本人でしたが、負けた相手は皆day2に進出したので完全に実力不足でした。

全国大会の後、自身の取り組み方を振り返り世界大会に向けて修正しようと試みました。反省点や改善点として挙げた部分についてはかなり意識して考察や練習に取り組んだつもりで、その点は良かったと思っています。構築自体もかなり早い段階である程度完成しており、その分各構築に対する練習時間を確保できたのも好感触だったので、今後の参考になると考えています。

世界大会後、既にいくつかの構築記事が公開されています。そのほとんどが私より遥かに強いプレイヤーの素晴らしい結果と共に公開されているわけですが、構築経緯や構成よりも各構築への立ち回り方に私との大きな差を感じています。”構築の練度”と言われる要素だと思いますが、大会中でも大会後でもこの差を痛感することが多く、来年以降はこの部分についてトッププレイヤー達との差を埋められるよう意識して取り組もうと思います。

公式大会は来年から新作での開催になります。3年間の取り組み方を振り返りつつ新しい環境でも成長できるよう頑張ります。

 

最後に、繰り返しになりますがここまで読んでいただいてありがとうございました。構築に関する感想や質問がありましたら私(@take_grand)にいつでも連絡下さい。また、意見や改善点等ありましたら是非教えていただきたいです。

 

twitter.com

 

 

〈special thanks〉

環境考察や構築作成、練習に付き合っていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

さしすさん(@sasisu_memo)

ユーカリ(@yuukari_poke)

cona(@cona_5757)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈おまけ:WCSの思い出〉

悲しみの日本人5連マッチ

次は海外選手と交流したいなあ

 

 

撮られるならやなぎぐらいガッツポーズすれば良かった

考えてるだけで頭抱えてるわけではないです

【VGC2022】予選・PJCSの振り返り

どうも、grandです。

 



先日はPJCSお疲れ様でした。
僕は結果としては3勝3敗という結果に終わり、目標の上位入賞とはなりませんでした。対戦して下さった方々、会場で声をかけて下さった方々ありがとうございました。
今回の大会で、ここまでの取り組み方を反省し、8月の世界大会に向けて1から取り組み直す必要があると実感しました。

 

そのため今回は、VGC2022が始まってから全国大会までの振り返りをまとめました。自身の反省のためだけの記事なので参考にはならないとは思いますが、感想や批判、指摘があれば是非とも教えていただけると嬉しいです。

 

 

2月 International Challenge February

最高レート1820

VGC2022最初の予選ということもあり、かなり練習と調整に力を入れたいと考えていた。ただ、実生活が忙しい(主に就職活動)状態だったため、結局集中して取り組めたのは大会前の2週間前からになってしまった。それでも、300戦配信をサークルで行ったりとある程度の試合数はこなし、構築についても自信をもって調整を行うことが出来たと感じていた。

具体的には、環境初期のため考えられる伝説の組み合わせは手あたり次第使って使用感が馴染むものを探した。ただ、そのために行った対戦数は計600~700戦程度であり、この初期段階でもう少ししっかりと各並びを使い込んで特徴を調べておく必要があったと思う。これが原因でその後の対策に関する考察に知識の偏りが発生してしまっている。ただ、最終的に使用した構築に対しては調整もかなりしっかりと行うことができたので、予選に対する自信はかなりあった。

しかし、結果は1800を少し超えた程度で急失速。ほぼ無敗のかなり良いペースで18を突破しただけにその後の連敗が響いた。前々から連敗癖が抜けていないことは感じていたが、今回もそれが出てしまった。本当にメンタルが弱すぎる。同様の失敗が続いているため、気持ちや流れを切り替えるルーティンを確立することが急務である。そのため、普段の練習でも切換えの訓練は積極的に行う必要がある。

構築は、オーガ系に対する対抗策としてトリルチョッキHDグラードン+ポリ2の並びが強力だと感じ考察を始めた。S無振りザシアンと最遅パワーアンクルリザを採用した、並びの見た目と反したほぼトリルに寄せた初見殺し構築だったがかなり感触は良かった。

予選の環境予想としてはこのルール最初の予選であることからトップメタのオーガザシアンと勝ちパターンが分かりやすいトリル系の構築が多いと感じたので、その2つを意識して練習を行ったが、実際に当たった構築はかなりばらけたマッチングになった。実際に予選抜けした構築はオーガザシアンを中心に色んな並びが散見された。まだ環境が定まっていないためどんなアーキタイプでも抜けられるとは考えていたが、マッチングが予想以上にばらばらだったので単純な構築完成度と練度がそのまま結果になったのだと考えられる。

 

〈まとめ〉

・大会に向けてより早くから集中して取り組めるようなスケジューリングが必要

・環境が固まる前の序盤である程度各伝説に対する使用感を確認しておく

・連敗に対する切換えの練習を普段から意識的に行う

 

 

 

3~4月 International Challenge March・April

3月予選 最高レート184×

4月予選 最高レート180×

 

3〜4月はハッキリ言ってポケモンはやってなかったと言っても良いレベルの取り組みだった。特に4月の予選前は就職活動やその関連についての思考で頭がいっぱいになりポケモンどころではなかった。このような状態になることは前々から分かりきっていたので、その点でも2月にちゃんと予選抜けしておかなければならなかった。

実際どちらの予選も1800こそ越えたものの負け試合はほぼ練度不足によるもので、正直やる前から抜けられない事を自覚していた。もちろん就活を優先すると決めたのは自分なので仕方ないのだが、折角の公式大会を2回も潰してしまったのは勿体無い気がしている。

3月の構築は、2月の予選前から練っていた最速珠ダイジェットパルキアを中心とした並びになっている。2月の予選の影響で3月予選は白バドパルキアトリル構築が上位で流行すると予想し、それを逆手に取ったトリル偽装構築に仕上げた。ただ、半ばおもちゃの気持ちで考え始めた関係で調整が中途半端に止まってしまった。今考えると白バドである必要が微塵もなく本当におもちゃ構築だった。

4月は全く構築を考える余裕が無かったので、前々からある程度練習していたトリル系を使用しようと思い普通の白バドパルキアを使った。ただ、当然のように練度不足で負けが続き情けなくなった。

 

〈まとめ〉

ポケモンはちゃんとやらないと勝てん

 

 

5月 PJCS2022 予選

最高最終レート1779 32位

 

2〜4月の予選が終わり、最後の予選を残すのみになった。ここまで満足に練習出来ずにいた事を歯痒く思っていたが、4月の予選後無事に就活が終わり、ようやく本気で取り組む事が出来るようになった。昨年WCS2022の権利は獲得していたが、国内予選も抜けられないのに世界大会に出場してもただの観光客になると思い、何としてでも抜けなければと強く思っていた。

取り組みとしては、大会期間を含むGWの4/29〜5/9を全て練習と考察の時間に費やした。睡眠時間以外を全て対戦と考察に取り組み、他のことを一切行わなかった。それまでに予選抜けしたり海外大会で上位入賞した構築を一つ一つチェックして、ある程度似た並びの構築群はある程度回してみてその使用感と強みを確認する作業を主に行っていた。そして予選での環境と必要な要件を決めてそれに合う構築を作るといった流れで考察を進めた。実際に大会で使用した構築を使った期間は長くなかったが、立ち回り等の考察や練習量はかなり取っていたので問題はなかったように思う。ちなみに結局この期間中一度も外に出なかったが、一人暮らしをしているので食糧を買い込んでおいたのは正解だった。カレーは2回作った。ポケモン集中期間のカレーは至高。

問題点としては、考察がある程度煮詰まって停滞した際の打開策が乏しかったように感じた。自分の中で回答として確立したのか、あるいは自分が分かっていないだけで他の方法があるのかを判断できない状態に陥ってしまう状況が何度かあった。打開策としては他のプレイヤーの意見を聞くことが大切なのだろうが、大会直前になって意見を聞くことが出来るある程度考察のレベルが合う相手は現状自分の周りにはあまり多くないため、もっと積極的に意見交換をしに行くべきだと感じた。

また、1つのアーキタイプに対してもっと集中的に考察を行うべきだったかもしれない。ある程度回して構築の特徴を得るところまでは行っても、その問題点を改善するための試行錯誤があまりなかったためより深い理解に繋がらなかったように思う。またこのような使用構築の変遷になったことが、最終的に使用する構築の決定が遅れてしまった原因の一つであると考えられる。今回は練習時間が確保できたため問題はなかったが、このような構築の決定は構築練度の観点から考えて致命的になりかねないため今後は注意が必要である。

結果としては無事に予選抜け。事前の予想では前3回のINCとは異なり参加賞目的のプレイヤーが減ることからマッチングする相手のレベルが高くなると考えていたが、想像以上に強い方や知り合いの方とマッチングすることになりかなり厳しい状況になってしまった。しかし、後述する環境考察を活かした構築選択が上手くいったため対戦での負担はかなり軽減されたと感じた。今回の環境考察は相当量の練習と考察による成果だと思うので今後の大会でもこのような取り組みは活用していきたい。

構築は、4月INC環境でのグラードン構築・黒バド構築の増加に伴い、グラや黒バド、黒バドのメタで増加しそうなイベルタルに対し刺さるキュレムを選択し考察を始めた。キュレムが苦手なザシアンを身代わりごと対策するために最速封印ザシアンとスカーフメタモンを合わせた結果、2月でのたくまるさん・ブリックさんの構築にかなり近い並びになったため参考にさせていただきました。以下に参考にさせていただいた構築記事を掲載します。この場を借りてお礼申し上げます。

note.com

並びは近いものの、2月での環境とはかなり違ったものになっていることから各アーキタイプに対する立ち回りや各個体の調整をしっかりと確立する必要があると考えた。特に、この構築はメタモンを採用していることから相手の選出順序によって試合展開が異なってしまうため、単純計算で普通の構築の倍考える必要がある。今回はこの部分に特に力を入れ、考察量のアドバンテージで勝つことを考えた。

 

上の画像は追い風オーガザシアンに対する立ち回りについての考察の記録である。追い風入りのザシアンはメタモンや封印ザシアンで止めにくく立ち回りが相手の選出順序やオーガの調整、相手の初動によって大きく変わるため、このような左右差と初手の行動、オーガとキュレムのS順序からこちらの行動をある程度パターン化した

これは一例にすぎないが、このようにある程度環境に多いと考えられる構築に対しそれぞれ立ち回りを事前に決めておくことで、初手の選出と選出順序による試合中の選択判断の混乱を避けることが出来た。このような取り組みが、行動選択が難しく相手依存になりやすいメタモンを利用した立ち回りの確立に繋がっている。

 

〈まとめ〉

・より環境や構築に精通している人に意見交換をしに行く

・ある程度早い段階から構築の軸を決定して考察する

・一つの軸に対する長期的な考察を行う経験を積んでおく

・環境に多い構築への立ち回り分析は大切

・環境予想の精度はある程度必要

・カレーのルーは妥協するな・卵忘れず買え

 

 

6月 PJCS2022

PJCS2022 3勝3敗

Victory Road 6勝3敗

 

大会前の取り組み

5月の予選後、全国大会に向けて練習を行っていたもののあまり手応えを感じず考察の進みが悪いと感じていた。しかし、5月最後の週末に行われたポサダブルオフとてるチャレオフラインで惨敗し、流石に尻に火が付いた状態となった。6月に入ってからはほとんどの予定をキャンセルし大会に向けて考察と調整を行った。

環境はオーガザシアンが多く、またそれに強い黒バドも数が多いことが分かっていたため、大会の環境予想としてこの2つを中心に考えていた。黒バド系に五分以上とれるオーガザシアン構築やミラーで同速勝負を回避できる黒バドザシアン構築を考えるのは難しいと感じていたため、大会の有力馬は立ち回り次第で全対面解決するオーガザシアンのスタン系か、これら2つに取り巻きや立ち回り込みで五分以上になれる、トリルや追い風のようなS操作を含むグラードン構築だろうと考えていた。環境予想の反省については大会の振り返りとともに行う。

実際に使用するとグラードン構築が予想通り強いことが分かったが、オーガに対し一つのミスで一気にひっくり返るため練度の問題から決断を躊躇ってしまった。一方でオーガザシアンは案の定黒バド系に安定せず、練度の高いプレイヤーしかいない全国大会でこの不安定さは致命的だと思いこれも断念。結局考察が行き詰ってしまい、構築決定がかなり遅れてしまった。どちらを使用するにしても早めに覚悟を決めて練習に臨む必要があったと大会前から反省していた。

構築については、昨年世界大会の権利は獲得していることから今大会はBest8以上を目標にしていたので、Bo3を意識した構築作りを目指した。グラバナエレキ+トリルが出来るポケモンで上下ともに圧力をかけられるような並びを意識し、複数展開が可能な構築に仕上がったと思っている。特にフシギバナの技構成とヤドランがポイントで、眠り粉を防ぐ猫騙しへの強烈なカウンターとして手助けを採用し相手に厳しい択を押し付けられる。また、ヤドランはかなり見慣れないポケモンではあるが水技・炎技半減、聖なる剣半減なので、鉄壁+ダイアースによってザシアンオーガグラ白バドあたりを1体で積ませることが出来る。耐性が優秀で同様に使われることもあるドータクンと違い回復技があるのが強みになっている。ザシアンのかみくだくは、他に欲しい技があまりなく、また黒バドやルナアーラが増えると予想していたためそこに刺さる技として採用した。黒バドは巨獣斬では威嚇を入れられると2発かかり、相手が眼鏡だった場合それだけで手遅れになってしまうのでピンポイントではあるが採用の価値はあると判断した。

また、今回はわいぽんさんとポケモン太郎さんの調整に参加させてもらった。参加といっても調整相手になったりアドバイスを少し出しただけでほとんどは2人とさしすさんで完成させてたのでそんなに役立てたわけではなかったが、その調整の様子はとても参考になった。アーキタイプに対する立ち回りだけでなく、相手の初手や初動に合わせてどんなプランを通していくのかの大まかな流れを決めてそれに合わせて調整を変えていくのが、当然行うべきことではあるが練習方法としてとても参考になった。今後の自身の調整でも積極的に取り入れていきたい。結果的にその2人は目標のWCS権利を獲得。本当に良かった。おめでとうございます。

 

大会の振り返り

相手の構築バレを考慮して簡単に記載する。

 

1戦目 キムラヒロミ選手 

グライベル  勝ち

こちらのバナとザシアンで強気に圧力をかけて押し切った。

 

2戦目 ミウラケンジ選手

ザシオーガ  負け

身内マッチということで余計なことを考えてしまい想定していた選出や動きをせず、そのままボコボコにされて負け。相手の行動も構築が強かったしこっちの選出が弱かった。ヤドランを信じろ。

 

3戦目 オノマサシ選手

ソルガレオオーガ 負け

ヤドランがかなり強いマッチだったが、相手のきっちりした立ち回りに対しこちらの立ち回りが雑すぎてヤドラン突破チャンスを与えてしまい、そのままごり押されて負け。

 

4戦目 ミウラタクミ選手

ディアルガザシアン  負け

グラヤドランで押し切る予定だったが、序盤の試合展開を雑にしたためまたもヤドラン突破チャンスを与えてしまいごり押されて負け。構築相性だけならグラザシ使ってて負けるとは思わなかったため、相手が上手かったとはいえかなりショックな負け方だった。

 

5戦目 アベヤマリンペイ選手

ザシオーガ  勝ち

グラヤドランのプランを通して勝ち。弱点技集中を平然と耐えたヤドランが頼もしかった。もっとうまく使ってあげたかった…。

 

6戦目 シマダカズキ選手

ザシオーガ  勝ち

エレキバナで上から突破するプランを選択した。エレキで初手から圧力をかけつつも後発に残し、最後に後発ダイマでスイープ出来た。

 

 

全体として、まず環境予想を外したというところが気になった。自分が当たっていないだけで実際はどうだったのかは分からないが、Best32の構築を見る限り予想していた黒バドザシアンや同系統の構築は2,3個しかなかった。勝ち上がる構築としてもオーガザシアンが多いのは当然としてグラードンが多い事は予想通りだったが、予想以上に黒バドが少なく意識しすぎたような気がしてしまった

マッチング運が予選以上に影響するため仕方がないとはいえ、今大会で安定して上位に入るためには総じて事前の予想と反し幅広い構築に対する対応力が求められたように感じた。構築としてだけでなく立ち回りについてもよく考えて臨むべきだったと反省している。形式が6回戦Bo1だったので対応力よりもパワーが高い構築でマッチング次第での突破も可能だったとは思うが、以前から存在したアーキタイプでの予選抜けも一定数存在したことから理想は対応力による勝負をする必要があったと考えられる。

この点でいえば、今回使用した構築はある程度対応力もありプランも複数立てられると考えていたので問題なく勝てる可能性もあったが、あまり意識していない相手に対応する自身のプレイングに問題があったと思う。

また、今大会も連敗によって敗退が確定してしまった。対戦間には時間的な間があったのである程度気持ちを切り替えたつもりだったが、結果的には悪い流れを断ち切れなかった。毎回のことで相当重症だと思うので練習の時から連敗の状態で意識しておくことが肝要である。

 

JCSの後、予選抜けできずBo3を行えなかった悔しさを晴らすため深夜3時からのVictory Roadに参加した。9ラウンドあったが結果は6勝3敗でDay1敗退。最後のラウンドは午前11時からだったので流石に集中力を欠いていたように思う。この大会の対戦については全試合録画をしたので後ほど立ち回りを確認しておく。

 

〈まとめ〉

・構築決定の遅さは致命的

・Bo3を意識した構築作りは○

・各アーキタイプに対する立ち回りの練習・考察方法は今後取り入れる

・もう少しBo1の形式を考えた環境考察を行うべき

・あまり見ない並びに対してもある程度プランを立てておく

・対戦の体力が足りないためより長時間の「集中した」対戦に慣れる

 

 

総括

以上が、VGC2022ルールが始まってから全国大会までの取り組みとその結果である。総じて、ある程度満足できるほどの時間を費やしているにもかかわらず自身の弱点をカバーするような取り組みを行わずいつもと同じような練習を行っているために全く進歩がないように感じた。予選を抜けられる程度の実力から大型大会で結果を残すほどの実力にレベルアップするためには今回不足していると感じた点についての補強が急務であることは明白である。8月の世界大会までには完全に修正できないにしても、改善の兆しを見せることで結果が付いてくると信じているので今後は取り組みを見直して練習していきたい。

 

ここまでの閲覧ありがとうございました。
今回は自分自身の振り返りのために取り組みをまとめました。非常に読みにくくあまり他の方には意味のない記事ではありましたが、ご意見・ご指摘等あれば是非とも教えていただきたいと思います。

繰り返しになりますが、長く拙い文章をここまで読んでくださりありがとうございました。

世界大会は勝ちます。

 

 

〈special thanks〉

一緒に考察や練習をさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

ぺろ吉

みげるさん

わいぽんさん

ポケモン太郎さん

さしすさん

 

twitter.com

 

【VGC2021】2021年の構築の振り返り

どうも、grandです。

 

もうすぐ2022年になります。交流して下さった方々ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

今年も自身の1年のまとめとしてVGC2021で使用した主な構築とその経緯について、当時の状況とともに紹介しようと思います。

自身の備忘録として残しておくものではありますが、今年1年の環境を振り返りつつ読み物として楽しんでくださる方が少しでもいれば幸いです。



(今後はてなブログの方は自身の備忘録やまとめ記事を投稿し、構築記事はnoteの方で投稿するように分けて使用していくつもりです。)

 

長い記事となりますので目次を適宜活用してご覧ください。

 

 

1.S13~14(12・1月)・Global Challenge Winter

にらみつけるボルトランド

使用期間:S13(12月)・鹿児島アルティメットオフ極(12/20)

実績:鹿児島アルティメットオフ極ベスト16

f:id:grand1023:20211229124706p:plain@オボン 10万/怪電波/怖い顔/睨みつける

f:id:grand1023:20211229124649p:plain@チョッキ 地震/空を飛ぶ/岩雪崩/馬鹿力

f:id:grand1023:20211229124827p:plain@襷 暗黒強打/インファ/不意打ち/見切り

f:id:grand1023:20211229124849p:plain@珠 ムンフォ/濁流/瞑想/守る

f:id:grand1023:20211229125004p:plain@種 グラスラ/はたき落とす/猫騙し/守る

f:id:grand1023:20201230085941p:plain@シュカ 聖炎/バクア/鬼火/守る

(f:id:grand1023:20211229125250p:plain@シュカ 熱風/ラスカ/大地/守る)

 

 ボルトロスの負けん気での採用率がとても高く、悪戯心ボルトの対策が難しいと思い作った。S12で嫌な音レジエレキ+ダイマランドの動きが強力だと分かっていたのでエレキに代わってにらみつけるボルトを使用した。またS12の結果からオーロンゲの採用率がとても高まっていたので、壁ロンゲを早急に倒せる珠レヒレを採用した。

 ブリザポスがあまりにもきついので味方怖い顔+シュカドランで対応しようとしたものの全く安定せず、アルティメットオフ直前にブリザポス1点メタの鬼火シュカエンテイを採用して無理矢理勝率を安定させた。

 情勢が少し落ち着いたタイミングで久々のオフ会が開催されると聞き、初の遠征参加を決行した。鹿児島なんて行ったこともなければ土地の知識も知り合いもいない状態での弾丸遠征だったが、主催のケースィ。さん始め関わることのできた方々は皆とても良い人ばかりでとても楽しかった。ただ、僕は人見知りは全くしない方だと思っていたが、初めてまともに話したアルカナさんに対して緊張で完全にコミュ障になった。本当にごめんなさい、オーラが凄かったです。オフ会の後はがはくさんに晩飯ご馳走してもらいました。ありがとうございました。鹿児島は飯が美味い。飛行機で帰る前にラーメン屋5軒はしごした。

 

ボルトナックルビート

使用期間:Global Challenge Winter(1/15~1/17)

f:id:grand1023:20211229124706p:plain@チョッキ ワイボ/空を飛ぶ/馬鹿力/エレキネット

f:id:grand1023:20201230085855p:plain@鉢巻 地震/空を飛ぶ/岩雪崩/馬鹿力

f:id:grand1023:20211229124827p:plain@襷 暗黒強打/インファ/不意打ち/見切り

f:id:grand1023:20201229073957p:plain@ゴーグル 10万/ドロポン/悪巧み/守る

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@弱保 フレドラ/DD/インファ/猫騙

f:id:grand1023:20211229133311p:plain@メンハ 影打ち/じゃれつく/剣舞/トリル

(f:id:grand1023:20211229133333p:plain@珠 地震/つらら落とし/馬鹿力/礫)


 GCWinterが開催されるということでリンダマンさん(@lindaman_poke)と相談して組んだ構築。ボルトランドウーラによるジェットナックルビートと、トリル展開からのダイマガエンナックルビートの両展開を可能にしている。カグヤバレルに対してかなり強くなれる防塵ゴーグル悪巧みミトムを採用し、広い対面でパワーを押し付けられるようになっている。

 結果としては振るわなかったが、S14でリンダマンさんがこの改良版で最終2位・4位を取り構築コンセプトの強さが伺えた。GC後構築の改善について相談することはなかったのにも関わらず、お互い最終的な並びではランドがマンムーになっていて面白かった(リンダマンさんはミトムをウツロイドに変更して使用していた)。僕は元々この構築のようなバランス良い並びでパワーを押し付ける構築が好きで使い慣れていると思っていたが、リンダマンさんの結果に対し僕は微妙な結果に終わってしまったのでプレイング力の差を感じてしまった。

 

剣舞ランドスタン

使用期間:S14(1月)

f:id:grand1023:20201230085830p:plain@襷 10万/エレキネット/ボルチェン/守る

f:id:grand1023:20201230085916p:plain@ハーブ リフブレ/スマホ/聖剣/見切り

f:id:grand1023:20211229124649p:plain@珠 地震/空を飛ぶ/岩雪崩/剣舞

f:id:grand1023:20211229142950p:plain@ソクノ マジシャ/この指/サイチェン/守る

f:id:grand1023:20201229075108p:plain@輝石 トラアタ/10万/自己再生/トリル

f:id:grand1023:20211229124849p:plain@食べ残し 濁流/ムンフォ/瞑想/守る

 

 全国ルール最強だと信じてランドロスを使い続けた結果出来た構築。珠ランドの火力が高すぎてこれしか使えなくなってしまった。この指等で剣舞のチャンスを見つけてそのまま押し切る構築。ランドの陰に隠れているが白いハーブツルギがかなり強く活躍してくれた。見切りを警戒されにくくかなり刺さった。

 余談だが、1月末~2月にかけて友人と車校の合宿に行っていたため、昼間は教習所に行き夜は宿舎でポケモンをするという謎の生活を送っていた。教習所通いはともかく毎晩同じ部屋で友人とポケモンやったり適当に話したりしてるのは普段ない経験で面白かった。ただありえないぐらい飯が不味くて萎えてたので免許合宿に行く方は飯が美味い(少なくとも不味くない)と評判の場所を選ぶことを強くお勧めします。コンビニのカップ麺を食べて涙が出るほど美味く感じるぐらいには死にかけた。

 

 

2.S15~17(2~4月)・PJCS2021予選

トリパ偽装サザンボルト白バドビート

使用期間:S15(2月)

実績:S15最終2桁

f:id:grand1023:20211229142141p:plain@珠 ブリザードランス/10万馬力/インファ/守る

f:id:grand1023:20201229075612p:plain@帯 悪の波動/流星群/大地/ダブルウイング

f:id:grand1023:20201230085830p:plain@襷 10万/エレキネット/リフレクター/守る

f:id:grand1023:20211229124706p:plain@チョッキ ワイボ/空を飛ぶ/馬鹿力/エレキネット

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@ゴーグル フレドラ/猫騙し/挑発/捨て台詞

f:id:grand1023:20211229142235p:plain@食べ残し ボディプレス/鉄壁/トリル/守る

 

 白バドが破格の性能をしているので、これを活かしてジェットビート構築を作ろうと考えた構築。トリル構築を偽装して負けん気ボルト+最速AS珠白バドでダイジェット(ダイナックル)+ブリザードランスを連打していく。環境に多かったトルネオーガに対してはエレキサザンで守るジェット→エレキネットダイアークでダイアークビート展開をすることができるようダイジェットサザンドラを採用した。初見殺し要素が多数あり再戦であってもやりたいことを押し付けられるようになっている。

 初の伝説ルールで久々にサザンドラ入り構築での2桁を達成できてとても嬉しかった。サザンドラ好きなのそろそろ忘れられてそうな気がしてならない。

 同シーズンにかない君(@tamokuteki_room)が最速白バドを使った構築を使って最終2桁になっていた。同じタイミングで同じ変な型のポケモンを使うなんて奇遇だと思ったが、ぽけっちが誇る奇才の構築はこの構築以上に魔物だった(下にある彼の構築記事を読んでみてください)。

tamokuteki-room.hatenablog.com

 

ドラパタンザン偽装ザシアン積みビート

使用期間:S15~16(2~3月)

f:id:grand1023:20211229152425p:plain@朽ちた剣 巨獣斬/インファ/剣舞/守る

f:id:grand1023:20200413080421p:plain@珠 アロー/ゴーストダイブ/空を飛ぶ/龍舞

f:id:grand1023:20211229124706p:plain@チョッキ ワイボ/空を飛ぶ/馬鹿力/エレキネット

f:id:grand1023:20211229152508p:plain@襷 フレドラ/岩雪崩/大爆発/守る

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@ゴーグル フレドラ/猫騙し/挑発/捨て台詞

f:id:grand1023:20201229075507p:plain@バコウ イカサマ/胞子/怒りの粉/守る


 龍舞ドラパ+バレル+ザシアンのホロウビートが強いと考え構築を作りはじめた。その際、ドラパタンザンの並びでドラパに龍舞をされボコボコにされた経験からドラパタンザン偽装として襷物理セキタンザンを採用した。ドラパタンザンの並びからダイホロウ大爆発→ザシアン着地の流れもできとても面白い構築に仕上がった。削り役として襷セキタンザンが思っていたより活躍した。

 伝説環境に慣れるため、2月にポケサー同期のDiscordサーバーで昨年11月以来2度目の3日間300戦配信を行った。同期のダブル勢と話す機会にもなると思い配信したが、同じサークルのメンバーや僕のことを知っている人はいるもののそれ以外のあまり僕と関わりがなかった人達には変人として見られるようになってしまったかもしれない。

 

リザグラバナ

使用期間:S16(2月)

実績:S17最終日最高9位

f:id:grand1023:20211229155023p:plain@鉢巻 断崖/ヒートスタンプ/岩雪崩/剣舞

f:id:grand1023:20201020033547p:plain@珠 熱風/ブラストバーン/暴風/守る

f:id:grand1023:20211229155034p:plain@バコウ ハードプラント/ヘド爆/ウェザボ/眠り粉

f:id:grand1023:20201230085830p:plain@襷 10万/エレキネット/ボルチェン/守る

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@チョッキ フレドラ/猫騙し/DD/蜻蛉

f:id:grand1023:20201229073957p:plain@オボン 10万/ドロポン/悪巧み/サイチェン

 

 てるチャレにてYTさんが使用していたグラードン構築がとても強いと思い、多少の技変更だけでほぼそのまま使っていた。陽気DS鉢巻グラードンが耐久とパワーを兼ね備えた最強生物だった。ダイマするとリザの晴れ珠ゴクエンまで耐える。YTさんはパワーの高い構築を使っていることが多くいつも参考にさせてもらっているが、ほぼそのままの構築を400戦ほど使用してトッププレイヤーの構築の強さを改めて感じた。

 また、3月に1か月ぶり3度目の3日間300戦配信をDiscordで行った。配信中は3日間トイレと風呂と仮眠以外で席を離れることがなく、配信も止めないので生活が完全に壊れます。YouTubeでやれば恐らく誰よりも長時間の耐久配信になっていることでしょうが、僕は様々な理由で恐らくYouTubeで配信はしません。YouTubeで長時間配信をされている方は本当に凄いです

 

いばラムボルトランドザシアン

使用期間:S16~17(3~4月)・PJCS2021予選(4/9~4/11)

実績:PJCS2021予選27位 同構築で他2人も予選抜け(15位・64位)

f:id:grand1023:20211229152425p:plain@朽ちた剣 巨獣斬/じゃれつく/身代わり/守る

f:id:grand1023:20211229124706p:plain@ゴーグル 10万/怪電波/怖い顔/威張る

f:id:grand1023:20211229124649p:plain@ラム 地震/空を飛ぶ/岩雪崩/守る

f:id:grand1023:20201229073957p:plain@オボン 10万/ドロポン/悪巧み/サイチェン

f:id:grand1023:20211229161443p:plain@ヨプ イカサマ/バクア/あくび/手助け

f:id:grand1023:20211229161428p:plain@襷 へんしん

 

 予選突破に向けて1か月前から練った渾身の構築。構築の詳細は下の記事でかなり詳しく説明している。

note.com

grand|note

 この構築は記事内でも説明している通り、
①ザシアンミラーに強い
②環境に多いバナコー(眠り粉)にほぼ負けない
③イージーウィンが取りやすい
④選出がほぼ固定されている
といったネット予選に必要だと考えていた要素全てを満たすことができた自信作であり、その完成度の通り僕を含め3人の構築使用者が予選抜けを決めた。

 中でも異色を放っているのがメタモンであり、この構築の立ち回りを考える上で中心になるポケモンである。対戦開始から常にこのポケモンの変身先を考え続ける必要があり、また対戦相手からはその変身のプランをケアするのがとても難しいため常に有利な盤面を作り続けられる。また、ザシアンメタが多くなっている環境で、一般ポケモンもザシアンに強いポケモンが多いため誰に変身してもザシアンに有利を取ることができるため同速勝負をする必要すらない点も安定感を底上げしている要因である。この点についても記事内で詳しく説明している。

 予選前の練習段階ではソルガレオにほとんどあたらなかったが、本番ではザシアンを嫌っての採用なのかかなりの頻度でソルガレオ構築にあたりとてもきつかった。2~3回程度なら予選抜けには問題なかったが、一緒に調整をしていたボウズさんが7~8回あたるという事故が発生し予選抜けレートを満たすことが出来なかったのが今でも心残りである。

 この構築はありがたいことに予選後多くの方に反響を頂き、配信等で使っていただける機会が多かった。特にビエラさんに使っていただいたのはとても嬉しかった。かなりの高順位になっていて流石の実力だと感心した。(構築使用者が某サイトや配信で意味不明なコメントをしていたらしいが、私は一切関与していない。)

 

 

3.S18~20(5~7月)・PJCS2021本戦

ボルトランドIFK

使用期間:S18~S20(5~7月)・PJCS2021本戦(5/9)

実績:PJCS2021本戦39位 WCS2022day1権利獲得

f:id:grand1023:20211229124706p:plain@オボン 10万/怪電波/怖い顔/電磁波

f:id:grand1023:20211229124649p:plain@珠 地震/空を飛ぶ/岩雪崩/大地

f:id:grand1023:20211229124827p:plain@襷 暗黒強打/インファ/不意打ち/見切り

f:id:grand1023:20201230085916p:plain@チョッキ リフブレ/スマホ/聖剣/燕返し

f:id:grand1023:20211229124849p:plain@食べ残し 濁流/ムンフォ/瞑想/守る

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@フィラ フレドラ/猫騙し/挑発/捨て台詞

 

 予選と同様強力な並びであるボルトランドに、立ち回りでほぼ全対面と戦えるツルギレヒレガエン(IFK)を合わせた構築。並びはかなりスタンダードだが、本戦も予選と同様ネット対戦によるBo1であることからランドを地震大地の地面2ウェポン型にした。これによって珠ランド本来のパワーを落とすことなく、面倒なコータスカミツルギ、本戦で増えると考えていたメタグロスレジスチルを不意の特殊ダイアースで吹き飛ばすことが可能になっている。

 4月の予選後すぐに本戦のルールと日程が発表され、その準備時間の短さに出場者は皆かなり焦っていたが、僕も予選後体調を崩したのもあり構築作成がかなり遅れていた。そんな中海外の大会でじーんさんが使っていたこの並びが、僕が本戦で持っていく構築に必要だと考えていた要素を満たしていたためこの6体を調整して持っていくことを決意した。他の構築以上に練度が重要な構築だと感じていたため予選抜けの強者しかいない本戦で使用するかは悩んだものの、ここで引くようなら仮に抜けてもライブ大会では勝てないと思い自分の立ち回りを信じることにした。

 そして迎えた本戦当日、僕は地獄を見た。開幕初戦で激戦の末惜敗すると、そのまま7連敗をしてしまったのだ。どの相手に対しても全く行動が噛み合わず、次第にプレイングもめちゃくちゃになった。1戦も勝てないままレートは140×になり、ライブ大会の権利はおろか1500フィニッシュすら絶望的な状況になってしまった。ほとんど泣きそうになりながらコントローラーを捨てた。いっその事参加し忘れたと言って撤退しようとも考えたぐらいで、自分の弱さを呪った。

 スマホを見ていると、ひろきんぐさんから応援のメッセージを貰っていた。調子を聞かれたので地獄を見ていることを伝えると、まだ全勝すればボーダー狙えるから舞えると言われた。正直もう潜りたくはなかったが、応援されている手前諦めるのは良くないと思い、あと1敗するまで続けようと決めた。対戦の様子は自分で録画していたので初戦の立ち回りを振り返って反省しつつ冷静さを取り戻してから対戦を始めた。

 ここから先は記憶が曖昧で記録を見ないと覚えていなかったが、結果としては0勝7敗レート140×から10連勝で1572まで上げることが出来た。当然全試合レートが上のマッチしかしなかったため、1戦でもらえるレート数が毎回20ぐらいだった(相手からすれば迷惑な話なので申し訳ないです)。特に1500を超えてからはコントローラーを持つ手がずっと震えていたが、対戦は終始冷静に進めることが出来ていたと思う。3戦を残してボーダーギリギリ(当時の順位が18位)だったこともあり、次勝たないと抜けはないと思って11勝目を目指したが、ここで再戦が発生してしまった(後で相手がてるるんさんだと知った)。1戦目は勝っていたもののこの試合ではうまく立ち回られてしまって敗戦した。その後は1-1になり結果として11勝9敗で大会を終えた。

 11連勝を決めていたら結果的にボーダー抜けとなっていたが、これが今の自分の実力なんだと納得した。後に世界大会の権利を獲得した時にも感じたが、むしろ7連敗で1勝もできなかった状況から諦めず戦ったことを誇らしく思った。自分に足りない要素をたくさん学んだ大会だったので、参加して良かったと強く感じている。最後まで背中を押してくださったひろきんぐさんには感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。

 

DBビート

使用期間:どろはじ杯(6/6)

実績:どろはじ杯ベスト4

f:id:grand1023:20200413064249p:plain@珠 アロー/ゴーストダイブ/空を飛ぶ/サイチェン

f:id:grand1023:20200413080019p:plain@弱保 ラスカ/流星群/10万/悪の波動

f:id:grand1023:20200701055230p:plain@鉢巻 電撃嘴/ドラゴンクロー/10万馬力/燕返し

f:id:grand1023:20211230000427p:plain@スカーフ ドラゴンエナジー/流星群/龍波/破壊光線

f:id:grand1023:20211230000441p:plain@襷 地震/ロクブラ/蛇睨み/守る

f:id:grand1023:20211230000447p:plain@ソクノ アイヘ/ブレバ/追い風/挑発

 

note.com

 どろはじさん(@doronjo_sldF )が開催した特殊ルール大会「どろはじ杯」に参加させてもらった際に使用した構築。8世代新登場のポケモン(過去世代のキョダイマックスポケモンを含む)のみ使用可能で、準伝説は1体のみ使用可能というルールになっている。単発の大会にも関わらず、完成した構築が見た目・内容共にとても気に入ったため構築記事を書いている(上の記事)。

 この構築の見た目の異常さを象徴するのがドラゴンタイプ4体の並びである。サダイジャがタマゴグループドラゴンに含まれることから、ドラゴン7体(ドラパルト+ドラメシア×2・ジュラルドン・パッチラゴン・レジドラゴ・サダイジャ)のドラゴンボール(DB)構築と名付けている。

 コンセプトは、先発珠ドラパor弱保ジュラルドン+襷サダイジャで場を荒らしつつ砂撒きと蛇睨みによるS操作を行い、裏の砂掻き鉢巻パッチ+スカーフドラゴで一掃するプランを取る構築である。特殊な制限がかかったルールであるこの大会で、ここまでのパワー構築が完成したことにとても満足した。ドラゴンタイプは4体だがそれぞれ弱点や役割が異なるためバランスの悪さもなく、とても強力な構築に仕上がっていると考えている。

 大会の結果としてはベスト4に終わった。自身のプレイングミスで優勝を逃し、この構築が日の目を浴びることがなく終わってしまったのが心残りである。

 

 

4.S21~23(8~10月)

ルナツンデトリパ

使用期間:S21(8月)

実績:S21最速1800到達

f:id:grand1023:20211229221527p:plain@パワハ シャドーレイ/メテビ/トリル/ワイガ

f:id:grand1023:20211229221536p:plain@珠 ジャイロ/エッジ/ボディプレ/トリル

f:id:grand1023:20211229124849p:plain@ウイ 熱湯/怒り/光の壁/癒しの波動

f:id:grand1023:20211229221600p:plain@チョッキ ウィップ/アクセル/しっぺ返し/蜻蛉

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@オボン フレドラ/地獄突き/猫騙し/捨て台詞

f:id:grand1023:20211229133311p:plain@お札 影打ち/じゃれつく/剣舞/トリル


 ダイマなしのルールではルナアーラが活躍するのではないかと思い構築を作った。コンセプトはガエンを呼んでメテビで倒してから珠ツンデで全抜きする構築。ガエンの地獄突きルナアーラに飛んでくるバクア・捨て台詞に刺さるためこれだけで試合が決まることも多かった。

 剣盾初のダイマックスなしルールとなったため、今までの経験値では全く勝てないのではないかとかなり不安視していた。そのため、このシーズンは「毎日30戦以上継続」させることを目標として、その全試合をDiscordで配信することに決めた。この構築はその連続配信の序盤で使用したものであり、シーズン開始4日で試合数150戦レート最速1800を達成した。因みにこのシーズンでは最終的に1252戦対戦を行うことが出来た。

 

エルフザシアンビート

使用期間:S21(8月)

実績:S21最速1900到達

f:id:grand1023:20211229152425p:plain@朽ちた剣 巨獣斬/じゃれつく/電光石化/守る

f:id:grand1023:20201229072218p:plain@襷 ムンフォ/追い風/アンコ/日本晴れ

f:id:grand1023:20211229222552p:plain@チョッキ 10万/ウェザボ/気合玉/悪の波動

f:id:grand1023:20211229124649p:plain@帯 大地/エッジ/蜻蛉/守る

f:id:grand1023:20201230085941p:plain@ゴーグル 聖炎/エッジ/神速/守る

f:id:grand1023:20211229222630p:plain@スカーフ インファ/ブレバ/地獄突き/蜻蛉

 

 環境にカイオーガが多く存在し、毎回勝率が安定しなかったためオーガを厚く見た構築を作ろうとして出来た構築。日本晴れアンコールエルフーン+DSチョッキ霊獣ボルト+電光石火ザシアンがかなりの活躍をしてくれた。特に霊獣ボルトはウェザボ込みでオーガ構築に多いエレキトルネアマージョガエンゴリラの全てに強くなれるためとても強かった。また日本晴れは雨メタだけでなく、エンテイの火力を底上げしザシアンミラーにも強くなれるようになっている。アンコールで相手の展開を止めつつ、呼ぶガエンゴリラに対してはエンテイ+Gサンダーで返り討ちにすることが出来る。

 この構築はかなりの初見殺し要素が詰まっておりランクバトルではレート最速1900などかなりの好成績を出すことが出来た。余談だが、前述の30戦毎日配信を行っていた関係で瞬間1位になっても対戦を止めることが出来ず負けて溶かす、といったサイクルが頻繁に起こっていた。別のロムを使用しても良かったが、1ロムの対戦数が4桁になるところを見てみたかったから仕方がない。

 

オーガサンダーシュバルゴ

使用期間:S21(8月)

f:id:grand1023:20211229222651p:plain@チョッキ 潮吹き/根源/冷ビ/雷

f:id:grand1023:20211229222659p:plain@食べ残し 雷/暴風/羽休め/見切り

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@ゴーグル フレドラ/DD/蜻蛉/猫騙

f:id:grand1023:20211229125004p:plain@種 グラスラ/ウドハン/蜻蛉/猫騙

f:id:grand1023:20201229072535p:plain@輝石 ナイヘ/痛み分け/挑発/トリル

f:id:grand1023:20211229222729p:plain@珠 アイヘ/メガホーン/剣舞/守る

 

 硬いオーガ+サンダーの並びが崩されにくく強いと感じ取り巻きを考えて作った構築。オーガサンダーガエンゴリラのサイクル展開のほか、サマヨのトリルから剣舞シュバルゴで全抜きする展開も可能になっている。特に珠シュバルゴの火力はとんでもなく、威嚇に合わせて剣舞を積むだけでバレルもガエンも一発で倒す無敵艦隊になれる。素で耐久が高く、特性もタイプもオーガの雨と合わせてかなり優秀なため予想以上に活躍してくれた。

 

ザシアンガモススタン

使用期間:S21~22(8~9月)

f:id:grand1023:20211229152425p:plain@朽ちた剣 巨獣斬/じゃれつく/聖剣/守る

f:id:grand1023:20201229080639p:plain@オボン 放射/ギガドレ/蝶舞/守る

f:id:grand1023:20211229125004p:plain@チョッキ グラスラ/ウドハン/蜻蛉/猫騙

f:id:grand1023:20211229222829p:plain@食べ残し 熱湯/バクア/追い風/こご風

f:id:grand1023:20201230085830p:plain@襷 10万/エレキネット/ボルチェン/守る

f:id:grand1023:20211229223045p:plain@粘土 イカサマ/リフレクター/光の壁/電磁波

 

 ザシアンと蝶舞ウルガモスの2エース構築。ザシアンで強気に殴りつつ壁や猫騙しから蝶舞を積み全抜きを狙う。ザシアンに対し圧倒的に有利なウルガモスをちらつかせつつザシアンを通すことでパワーを落とさず安定して立ち回ることが出来る。

 ゼルネアス構築との対戦で、ゼルネアスでなくウルガモスの積み展開から負けた経験から蝶舞ガモスの性能の高さを実感しザシアンと組ませた形になった。ザシアンに対してかなり強いのはもちろん、ゼルネアスに対してもザシアン以外にゼルネアスに対抗できるポケモンがいるのはとても心強かった。

 

ギラティナスタン

使用期間:S23(10月)

f:id:grand1023:20211229223223p:plain@白金玉 シャドーダイブ/影打ち/流星群/守る

f:id:grand1023:20211229223235p:plain@チョッキ 10万/ボルチェン/バクア/地均し

f:id:grand1023:20211229223311p:plain@珠 大地/サイキネ/エッジ/守る

f:id:grand1023:20211229133301p:plain@ゴーグル フレドラ/猫騙し/挑発/捨て台詞

f:id:grand1023:20211229125004p:plain@オボン グラスラ/ドラムアタック/蜻蛉/猫騙

f:id:grand1023:20211229231254p:plain@パワハ メテビ/パワージェム/ヘド爆/守る


 色違いのギラティナを使いたかった。構築は(数少ない)ギラティナ使いの方の構築をいくつか参考に改変したもの。頑張れば勝てるけど別に強くない。ギラティナシャドーダイブはめちゃくちゃ格好良いです

 

超ザシアングッドスタッフ

使用期間:S22~23(9~10月)

f:id:grand1023:20211229152425p:plain@朽ちた剣 巨獣斬/じゃれつく/剣舞/守る

f:id:grand1023:20211229222659p:plain@万能傘 10万/暴風/電磁波/見切り

f:id:grand1023:20211229222829p:plain@オボン 熱湯/冷ビ/バクア/追い風

f:id:grand1023:20211229223311p:plain@珠 大地/サイキネ/岩雪崩/守る

f:id:grand1023:20211229223510p:plain@ルームサービス 放射/大地/身代わり/守る

f:id:grand1023:20211229125004p:plain@チョッキ グラスラ/ドラムアタック/蜻蛉/猫騙

(f:id:grand1023:20211229223527p:plain@食べ残し 放射/シャドボ/小さくなる/サイチェン)

 

 自身のシリーズ10の集大成となった構築。準伝説4体の超高種族値スタンであり、構築の平均種族値は驚異の600超え(約602)。圧倒的な数値の高さによる耐久力は凄まじく、選出画面に並ぶ6体のHPは全員約200という絶対的安心感を与えてくれます。

 対オーガ・対グラードンを強く意識したザシアン構築であり、その軸になるのが万能傘電磁波サンダーである。潮吹きや晴れ下炎技による容易な突破を許さず、電磁波や削りを行うことでザシアンやランドロスの圏内に押し込むことが出来る。電磁波は黒バドやザシアンにもよく刺さり、警戒は全くされないため刺さると試合をかなり有利に進められる。

 さらに、トリル白バドやゼルネアス、ムゲンダイナに対しても弱くならないようルームサービス最遅ヒードランを採用した。トリル下で白バドの上から炎技を当てられるのに加え、ゼルネアスやムゲンダイナへの引き先としてとても優秀だった。

 また、僕の誕生日である10/23にてるチャレチーム戦があり、この時はチームメイトのこげぱん君とNoFace君に勧められ誕生日にちなんで小さくなるシャンデラを採用した。ムゲンダイナや白バドに対する強さは少なくなるもののザシアンに対しての性能がとても高く、小さくなる+サイチェンの組み合わせがとても強いと感じて採用した。しかし大会ではムゲンダイナに多くあたりボコボコにされてしまった。

 

 

5.トリックリリック(10/15~10/18)

砂ノラゴン偽装ドラパキザンビート

使用期間:トリックリリック(10/15~10/18)

実績:トリックリリック最終27位

f:id:grand1023:20200413064249p:plain@珠 アロー/ゴーストダイブ/空を飛ぶ/ダイビング

f:id:grand1023:20211229223838p:plain@襷 ダメ押し/アイヘ/不意打ち/瓦割り

f:id:grand1023:20200413074403p:plain@精霊プレート 影打ち/じゃれつく/挑発/トリル 

f:id:grand1023:20201229080639p:plain@バコウ オバヒ/さざめき/怒りの粉/守る

f:id:grand1023:20201229073302p:plain@スカーフ エラがみ/逆鱗/氷のキバ/けたぐり

f:id:grand1023:20201229080702p:plain@ゴーグル 岩雪崩/アイヘ/馬鹿力/守る

 

 トリックリリックで使用し、最終27位を達成した構築。詳しい構築内容は下の記事に書いてある。

note.com

 この構築はトリックリリックのルールが発表された直後の考察でほとんど完成していた。プールを見た時からドラパミミキザンのダイホロウビートが明らかにパワーが高く受けきれないと考えたからである。今作の特殊ルールのネット大会では火力に対して耐久力が足りていないことが多く、安定した並びで火力を押し付けていく動きが理想だと考えていたのでこの並びを使うことがすぐに決まった。ウオノラゴンギガイアスの並びは砂掻きを警戒されがちだが、今回はスカーフ頑丈顎で採用しダイホロウエラがみをあてて相手をめちゃくちゃにしていく。

 昨年使用したドラパバンギ構築(下の記事)と似た並びであり、とても使用感が良かった。そのため事前の練習ではかなり調子が良かったので大会は少し慢心していたのかもしれない。結果として使用したウオノラゴンの努力値を振り忘れるという大ミスをしてしまった。ただのネット大会だったため事なきを得たが、これがINCのような公式予選だったらと思うと本当に辛いため、反省すべき大会になった。ただ、裏を返せば努力値を振っていないポケモンがいながら最終27位を達成したので構築の強さとこの系統の構築に対する自身の練度の高さを再認識した。

grand1023.hatenablog.com

 

 

6.S24(11月)

オーガグドラキュワワー

使用期間:S24(11月)・LCS2021(11/13~11/14)・VR(11/13~11/14) 

実績:VR top4

f:id:grand1023:20211229222651p:plain@弱保 潮吹き/雷/冷ビ/守る

f:id:grand1023:20211229224250p:plain@眼鏡 濁流/ドロポン/流星群/暴風

f:id:grand1023:20211229222659p:plain@珠 10万/暴風/熱風/見切り

f:id:grand1023:20211229124827p:plain@襷 暗黒強打/インファ/不意打ち/見切り

f:id:grand1023:20211229125004p:plain@チョッキ グラスラ/はたき落とす/10万馬力/猫騙

f:id:grand1023:20211229224316p:plain@メンハ ギガドレイン/フラワーヒール/サイチェン/トリル

 

 リバティノート主催のLCS2021及びVictoryRoad S11 Challengeで使用した構築。LCSではday1の結果3-2となり予選落ちとなったが、VRではtop4に入ることが出来た。

 S24が始まる直前に行われた海外の大会の影響か、シーズンが始まるとリザグラバナの晴れパが大量発生した。またこのルールはザシアンロンゲトドンや白バドガエンミミッキュといった強力な構築が既に出回っていたことから、これらにパワー負けせず、火力とそれに対する択を一方的に押し付けられる構築として弱保オーガ+トリルサイチェンキュワワーの使用を決めた。どちらの大会もオープンシート制(構築事前公開制)であることからオーガキュワワーの型バレという弱点はなくなり、またサイチェンを相手に見せた状態で試合が始まるので常に相手の行動にリスクを押し付けられるのも良いと考えた。

 弱保オーガのパワーは凄まじく、相性的に不利と思われたディアルガやホワイトキュレムに対しても普通に押し切れてしまうことさえあった。また、眼鏡グドラもかなり強く、苦手なダイマエレキを雨眼鏡ドロポンで上から倒せる。さらにダイマックスをしても強力であり、相手視点でも眼鏡グドラと弱保オーガの並びでグドラダイマの択を読み切るのは難しいのだと思う。

 VRの準決勝ではリザグラバナとあたり1-2で負けてしまった。1戦目はサンダーに対して眠り粉を打ってきたものの構築のパワーを押し付けて勝利した。しかし、2・3戦目の相手のリザバナの初手に対し眠り粉を過剰に警戒するあまりサンダーとリザードンの同速勝負を仕掛ける選択をしてしまった。もちろん1戦目を勝っている状況では残り2戦のうちどちらかで勝てば勝利になるため悪くない選択だと判断したが、結果はどちらも同速勝負に負けて2戦取られてしまい敗れた。今でも他の選択肢を考えてはいるものの全て弱気な行動であったり裏目が大きいものばかりなので、この選択が正しかったのかどうか自分でもよく分かっていない。

 余談だが、VR予選の対戦中切断が発生したことがあった。試合は1戦目でこちらが数的にも場面的にもほぼ勝っていた状況だったが、運営に対戦動画と切断していない状況証拠を送っても結果は再戦になった。対戦相手も切断はしていないということだったので仕方なく再戦を了承し、途中までの行動を同じにすることで双方同意して再戦を始めた。すると、相手は初手の動きを変えてきた。普段ポケモンで怒る事なんて全くないが、流石にキレそうになった。ボコボコにして実質3勝してやった。みなさんも問題が発生したら運営にしっかりと連絡しましょう。

 

 

あとがき

 ここまでの閲覧ありがとうございました。この記事は自身の備忘録として記録したものでしたが、少しでも面白く感じたり参考になることがあれば嬉しく思います。

 僕の2021年のVGCにおいての最も大きな出来事は間違いなく世界大会の権利獲得です。WCS2022の権利獲得者は今後も増えることからかなりの人数になるため例年と比べると当然敷居は低いのかもしれませんが、僕にとって初めての世界大会参加になるのでそれまでにもう何段階も実力をあげなければならないと考えてきました。その点では1年前での権利獲得はそのための練習時間だと思って今年は取り組んできました。来年も今まで以上に練習を重ね、世界大会に向け成長したいと考えています。

 昨年に続きオフ会の開催が難しい状況が続いていましたが、今年末には久々にオフ会が続きました。僕も2つ参加させていただき、とても楽しかったです。久々に多くの人と交流し、またトッププレイヤーとも色々お話しできたのでそれを活かしてまたモチベーション高く練習が出来そうです。やっぱりオフ会最高。

 来年もオフ会等色んな方と交流し、そしてJCSやWCSに向けてレベルアップを図りたいです。そして来年の世界大会は無事に開催されることを切に願っています。ロンドン行くぞおおおおおお!!!!!

 

 最後に、繰り返しになりますがここまで読んでいただいてありがとうございました。内容に関する感想や質問がありましたら僕(@take_grand)にいつでも連絡下さい。また、意見や改善点等ありましたら是非教えていただきたいです。

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